Terra Classic(LUNC)

LUNC(Terra Luna Classic)復興への道:Edward Kim/Alex Forshaw

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※この記事は有名なTerraコミュニティメンバーのEdward Kim氏(@edk208)が2022年9月6日に公開した記事『A Path to Recovery for Luna Classic(Luna Classic復興への道)』の内容を日本語訳した記事となります。

LUNC(Terra Luna Classic)復興への道

共同著者:Alex Forshaw(Twitter:@4lex_4sh4w

8月26日午後6時35分(EST)、Terra Classicのブロックチェーン「v22」がブロック番号9,910,990を作成し、受け入れました。この瞬間に、Luna Classicエコシステムの参加者が委任・ステークして今後のチェーンの未来に投票できるようになり、ガバナンスが回復したのです。

これは祝うべき重要な節目ですが、回復はまだ始まったばかりです。8月26日は、復興へと続く長く困難な道のりの始まりであり、その道のりはまだ続いています。

この記事では、様々なコミュニティのメンバーによって進められている様々な取り組みについて説明し、「コミュニティがどこに力を注いでいるかを示す1つのロードマップ」としてまとめたいと思います。

A-Path-to-Recovery-for-Luna-Classic
復興に向けた様々な取り組みのタイムライン。この記事で取り上げるのは「バーン」「USTのリペッグ」「ブロックチェーンへのユーティリティの還流」という3つの道です。

LUNCバーン(Burn)への道

Vegas氏(Twitter:@VegasMorph)は「LUNCの全取引に対する1.2% TAX Burn(*1)」を記述した提案3568の原案者です。Terra Rebelsは、提案4159(v22の配布)で受け入れられたスタビリティタックスコードを再利用して「TAX/Burn」を実装しました。

これによって「ウォレット間での送信」や「チェーンと相互作用するスマートコントラクト」などのオンチェーン活動に対して、税金を課したり、バーンを実行したりすることができるようになります。

このコードを有効化するには、請求される正確な税額と関連する税額上限を指定するガバナンスの「パラメータ提案」を通過させる必要があります。この提案は差し迫っています。

(*1)LUNCの全取引に対する1.2% TAX Burn:LUNCの復旧に向けた改善提案の中で提案された特に注目度の高い提案の1つ。LUNCの各売買取引で一定の手数料を徴収してLUNCのバーン(焼却処分)に充てることによって、増え過ぎたLUNC供給量を削減し、価格回復につなげる狙いなどがある。

税とバーンの負担は、チェーン上のコアユーザーとプロジェクトが負うことになります。過去にコミュニティは「自分たちの役割を果たす意思があること」を声高に叫んでいましたが、オンチェーンだけでバーンが実行される状態に留まった場合は、間違いなく税金が負担になるでしょう。

私たちのコードは、LUNC取引の大部分を占めているオフチェーン活動(中央集権型取引所での取引など)に対して税金を強制することはできません。

バーンの実施・実行の主な目的の1つは「コアガバナンスコミュニティがTAX Burnを実行できること」そして「"中央集権型取引所でそれと同じことが起きることを望んでいること"を取引所に示すこと」です。BinanceのCZ氏は過去に『彼らはオンチェーン取引でさえバーンさせてないだろ?』と指摘しました。

They don't even burn for on-chain transactions, right?

— CZ 🔶 Binance (@cz_binance) July 4, 2022

今回のパラメータ提案は「オンチェーン取引で燃やす」というものであり、中央集権型取引所に参加をお願いするために必要なコミットメントと連帯となります。実際にいくつかの中央集権型取引所(MEXCなど)は当初の提案に応えて既にバーンを始めています。

To support the burn tax proposal from the #TerraClassic $LUNC community, #MEXC will launch a time-limited burning event for $LUNC/USDT spot trading fees 🔥

⏰Event Period: 10:00 Sep 3 - 10:00 Sep 17 (UTC)

Details: https://t.co/ocus94MDgu#TerraClassic #Terra #TERRALUNA pic.twitter.com/M8fUNmd6S1

— MEXC Global (@MEXC_Global) September 3, 2022

水面化では、TAX&Burnはブロックチェーンと相互作用するコアアプリケーションの一部(TerraStation Walletなど)に変更を加える必要があります。

私たちは、プルリクエストとして提供された変更の統合を手助けしてくれるTerraform Labs(TFL)のメンバー(Marventus、andrexbass、Yogabba)とオープンなコミュニケーションラインを持っており、彼らの応答を待っています。

アプリケーションの状態を考えると、9月10日までにパラメータ変更案が作成される予定です。もし、Tax and burnが成功すれば、目標起動エポックは94(ブロック高9,475,200)、9月20日前後となります。

USTCリペグへの道

5月13日にTFLがLUNAとUSTのスワップを無効にしたことによって、ブロックチェーンは「デフォルト(ローンの支払いを停止)」となり、流通している残りの103億USTCは約95億ドルの不良債権となりました。

現在のTerra Classicの立場は「債務不履行に陥ったアルゼンチンなどの新興国」のようなものです。債権者(USTC保有者)は不良債権を解消しつつ、現在の米ドルの価値に対して有意義な補償を受け、現在の(厳しい)制約のもとで可能な限り完全な状態にしなければならないのです。

これは、伝統的な金融では一般的に「債務再編」または「債務と株式の交換」と呼ばれています。

ビジネスの観点から、分散型のアルゴリズム型ステーブルコインを復活させるための債務再編は、以下の場合にのみ意味を持ちます。

  • その主要な柱(分散型準備金と資本規制)が「古いテラ・クラシック」よりもはるかに大きな範囲で失敗を防止することができる
  • その努力がおそらく資金提供するであるLUNCコミュニティの支援を無駄にしないこと
  • 資本管理システムが完全に破綻した場合でも、準備金によってデススパイラルを回避できること

しかし、おそらく最も重要なのは『分散型ステーブルコインを復活させ、大幅に改善すること』です。これによって仮想通貨最大の敗北の1つを「デジタル資産の歴史上最も見事な好転劇」に変えることができるのです。

私たちのささやかな行いによって、どんなに新しいプロトコルもうらやむ顧客獲得コストで価格暴落時にLUNAよりもUSTを保有していた不運な人々に救いの手を差し伸べ、彼らを再び仲間に加えることができます。

我々は『私たちがLUNA 2.0が最終的に彼らの負債の一部を引き受ける』という希望だけに支えられて98億のNFTを保有しているUSTC保有者の大きな集団を見捨てずに、テラコミュニティに幅広い利益をもたらすことができるのです。

暴落前にTerraに投資した私たちの多くは分散型ステーブルコインのアイデアを気に入っていました。『法定通貨-ステーブルコインのレール上で動く仮想通貨経済は、実際には私たち全員が抜け出した法定通貨経済と同じように分散化されていない』と感じたからです。

USTはその多くの欠点にもかかわらず、現在の「偽の分散化されたDiFi-法定通貨レール産業パラダイム」を打破するために近づいた唯一の分散型システムだったのです。

また、Makerが提供する「DAI」のような他のステーブルコインは、真の分散化・完全な換金性・通貨安定性の道を切り開いてきましたが、非常に高い(160%以上)担保要件を犠牲にしてそれを実現しており、構造的にその成長能力を阻害しています。

貨幣は究極のネットワーク効果商品であるため、過剰担保のステーブルコインが5年後にコーヒー1杯の代金を支払うまでにスケールアップできるとは思えません。私たちは、分散型埋蔵量とアルゴリズムによる資本管理に支えられたステーブルコインは、優れたスケーラビリティと独自性、そして製品市場への適合性を提供すると考えています。

数ヶ月にわたる徹底的な分析の結果、『外部資金を必要とせずにこれら全ての目的を達成するのに十分なコミュニティ資産を見つけ出し、この取り組みを正当化するために必要なLuna Classicの資本管理の革命的な改善を行った』と確信しています。

Luna Classicの95億ドルの不良債権再編は、USTC保有者に"現在のUSTC保有に相当する対価"を提供するLUNCコミュニティの最善の努力を示すものであり、Terra Classicエコシステムの持続的なルネッサンスを支えるものとなります。

最終的には、LUNCが元々鋳造されたメカニズムを通じて、LUNC供給を逆転させることで、指数関数的に速く燃焼させることにつながる可能性があるのです。

Terra Classicチェーンのユーティリティへの道

最近は「クラシックチェーンに戻ってアプリを構築すること」を表明した非常に重要な DApps がありますが、その一方では実際にはまだ傍観しているものもあり、Luna v2や他のエコシステムに一挙に去ってしまったものもあります。

私たちは多くのWeb3レイヤー1プロトコルとは逆の問題に直面しています。トークンを大量に保有して技術採用を促し、外部ユーザー0の代わりに、数十万人のアクティブユーザーを抱えていますが、トークンのインセンティブを追加する余地がほとんどないのです。

実用性を高める最も強力な誘因は「私たちのコミュニティ」です。過去30日間で毎日平均8,000以上の新しいウォレットが作成されており、ウォレットの総数は500万を超えました。

ちなみに時価総額トップ10の暗号資産である「Cardano」のウォレット数は約350万で、1日あたり2,300の新規ウォレットが作成されています。

コミュニティメンバーによってビルダーと関わるための新たな取り組みが進められており、ビルダーに情報を提供するための精力的な活動が水面化で行われています。

例えば、TerracVita(Twitter:@TerracVita)はこうした取り組みの1つとして、デペッグ前にLUNAで開発を行っていたほぼ全ての過去プロジェクトに連絡を取ったり、コンタクトを取ったりしています。彼らが行ってきたこれらの会話を聞いて『関心は高いが、リソースが不足している』ということが明らかになりました。

これを受けて、私たちの専属ビジョナリーであるZaradarは「私たちのコアとなるブロックチェーン技術をどのようにピボットするか」について詳細な計画を打ち出しました。

要約すると『静止してプロジェクトを引き寄せるのではなく、プロジェクトが存在する場所に合わせて進化していく』ということです。私たちは、Luna v2コアをベースにした最新のテストネットである「rogue-1」を導入しています。

まだ初期段階ですが、ステーブルコインとcosmwasmとibcの必要なアップグレードが含まれており、Cosmosエコシステムの他の部分と通信することができます。さらに、Luna v2上に構築されるdApp・NFT・その他のプロジェクトは、追加の開発を必要とせず、本質的に両方のブロックチェーンに互換性があります。

コアとなる実装は、マーケットとオラクルのモジュールを新たに生成し、書き換える必要がありますが、これには時間がかかると思われます。したがって、私たちは「この取り組みは2023年に完了する将来の改善である」と捉えています。

LUNC・USTCの価格回復への道筋

この数ヶ月で最も多く遭遇した質問のひとつが『なぜこんなことをするのか?』というものです。残念ながら、この質問は仮想通貨社会を苦しめる不信感や懐疑心を反映しています。

私はこの質問に答える際に、特に壊滅的な被害をもたらした自然災害である「ハリケーン・カトリーナ」を思い出します。ハリケーン・カトリーナはカテゴリー5のハリケーンで、2005年8月に死者1,800人以上、被害額1,250億ドルを記録しました。

赤十字によると『24万4,000人以上の災害ボランティアがハリケーン被災者の救援に駆けつけた中、その95%はボランティアであった』といいます。多くの人は、ボランティアの一人に『なぜ助けるのか』と聞くのは馬鹿げていると思うでしょう。

だから、私は『もしあなたが助けられるなら、なぜ助けないのですか?』と質問しているのです。デジタル災害でボランティアが必要とされるとしたら、今がその時なのです。

Terraの崩壊では、600億ドル以上の価値が破壊され、多くの人々が命と生活を失いました。「技術の裏側には人がいる」ということを忘れてはいけません。そして最終的にはその人々が回復の原動力となるのです。

【最後に外部から見ている人たちへ】


LUNCの危険性に関する記事やストーリーは真実です。私たちがやっていることはクレイジーです。私たちは失敗したプラットフォーム上で構築を続け、自分たちが作り出した訳ではない問題を解決しようとし、自分達のものではない100億ドルもの負債を再構築しようとしているのです。

私たちがやっていることを『まさに狂気の沙汰だ』という人もいるかも知れません。しかし、私がこの数ヶ月間見てきた限りでは、LUNCコミュニティは唯一無二であり、試練に次ぐ試練を乗り越えて団結しているのです。

そして、それは聖書にある「ダビデとゴリアテ」のような"千年に一度の大逆転劇"を起こす可能性があると信じています。その道筋の一端を、私たちはここに紹介しています。

Edward Kim(エドワード・キム)とは?

Edward Kim(エドワード・キム)氏(Twitter:@edk208)は、アメリカ・ペンシルベニア州フィラデルフィアに本部を置く私立大学「ドレクセル大学」のコンピューターサイエンス准教授。

Terraブロックチェーン関連の取り組みを行っていることでも知られており、LUNC(Terra Luna Classic)の復旧に向けた改善提案『Emergency Management and Recovery of Luna Classic(Luna Classicの緊急管理・復旧について)』の執筆に携わった主要メンバーの1人として知られている。

『A Path to Recovery for Luna Classic(Luna Classic復興への道)』の原文はこちら

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この記事は1.2% TAX Burnなどの内容を含んだLUNC(Terra Luna Classic)の改善提案『Luna Classicの緊急管理・復旧について』の内容を日本語訳したものとなります。

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