Terra Classic(LUNC)

Terra Classicの問題点と派閥について|Alex Forshaw

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※この記事は、Alex Forshaw氏(@4lex_4sh4w_TR)が2022年10月20日公開した記事『On Power and Partisanship Within Terra Classic(Terra Classic内部の権力と党派性について)』の内容を日本語訳した記事となります。

仮想通貨・ブロックチェーン業界の現状について

ほぼ全てのL1ブロックチェーン(*1)は中央集権的なモデルを採用しており、一握りのベンチャーキャピタルが新しい合意形成方法を持つブロックチェーン・エンジニアの有能なチームを組織しています。エンジニアは一般的に中央集権的な法人格を採用しており、非営利団体といったような分散型 ガバナンス の形式を取って自らを"分散型"であると主張し、それ以外の部分は他の資金力のあるスタートアップとほぼ同様に機能しています。

そのような人々はまだCEOのような人物からの給料に依存しています(そしてその人物は投資家からの幅広い支持に依存しています)。彼らが将来の投資家に売り込む非中央集権は、常に貸借対照表(バランスシート)か極端な願望から始まっており、そのほとんどは常にその状態のままとなっています。

(*1)L1:レイヤー1ブロックチェーンとも呼ばれる第一層・基盤となるブロックチェーンのこと。代表的なL1ブロックチェーンとしては「Bitcoin、Ethereum、BNB Smart Chain、Solana」などが挙げられる。

「コミュニティ」は本来、かなり儚いもので、膨大なエアドロップスケジュールやミームコイン(冗談に基づいた仮想通貨)の誇大宣伝、その他の持続不可能な要因によって動かされています。

しかし、Terra Classicにそのような問題はありません。エアドロップやエコシステムが全くないにもかかわらず、Terra Classicには非常に分散化された強い関心を持つコミュニティがあります。これによって新たなガバナンス面での課題が生まれました。このような課題は長年にわたって最も成功したDeFi DAOである「Curve Finance」や「MakerDAO」などでも発生しましたが、L1では非常に珍しいことです。

Terra Classicの現在の課題

課題:ブロックチェーンを維持するために、Terra Classicコミュニティの自然な分裂を尊重し、外部環境・指導者の個性・グループのアイデンティティの非常に急速な変化に適応できる分散型インフラを構築する必要がある。

このようなシステムでは、コミュニティが承認した専門家グループに重要な財務的責任を委ねる必要があります。非常に協力的で開発者間の連携が取れているエコシステムであったとしても「コミュニティがすべての支出項目に投票する」という仕組みは、持続可能でも拡張可能でもありません。(これまでのTerra Classicではそうではありませんでしたが、急速に変わりつつあります)

このインフラは、以下のような疑問に柔軟かつ透明性をもって対応できることが理想的です。

  • 必要なコア機能を実行するために、どのグループが責任を負うのか?
  • それぞれのコア機能を実行するために、どれくらいの資金を割り当てるべきか?
  • どうすれば「信頼されているグループ」や「意見が合わないコミュニティ」を含めながらその資金を信頼できる方法で追跡することができるのか?
  • コミュニティ内の真の分散を反映しつつ、コミュニティの信頼や外部環境の変化に適応しながら、ある程度組織化された方法で開発者に報酬を与えるためにはどうすれば良いか?

このような「説明責任の証明」の問題を解決するだけでなく、仮想通貨がこれまでに解決できなかった、以下のようないくつかの問題にも対処しなければならなりません。

  • 異なる立場での意見の相違がTwitter上での言い争いに発展し、開発者は仕事ではなくTwitterでの自己弁護に膨大な時間を費やさざるを得なくなる
  • 遂行した仕事の証拠
  • 権力の分散化による説明責任の破壊
  • バリデーターの政治的な離脱
    バリデータは、理論的にはブロックチェーンにおけるの自然な「議会」または「上院」である。しかし、実際にはほとんどの重要なバリデーターは「複数のチェーンで運営を維持する非政治的なネットワーク保守の専門家」であり、すべてのチェーンの政治的状況に関与する時間・エネルギー・インセンティブを持っていない。

Terra Classic内の派閥

Terra Classic内の代表的な派閥を挙げるとすれば、以下のような複数の派閥を挙げることができます。

LUNCリテール派閥

「LUNCリテール派閥(一般ユーザーとの関わりが深い派閥)」は、大規模なグループ。以前はLUNCDAO(@LUNCDAO)とVegas氏(@VegasMorph)の「LCC(LUNA Classicコミュニティ)」の下に1つの大規模なグループがあったが、現在は特定のインフルエンサーを中心に複数の派閥に分裂しており、離脱者は成長促進・開発促進・汚職防止といったスタンスを取っている。

◆この派閥の核となる技術・能力・特色
マーケティング・コミュニケーション・その他(サブグループにより異なる)

Terra Rebels派閥

「Terra Rebels派閥」は、Zaradar氏(@ZaradarBH)を中心として活動するグループ。LCCとリテールグループが分裂したため、歴史的には「LUNA Classicコミュニティ」とは異なるものの、次第にその影響を受けつつある。

◆この派閥の核となる技術・能力・特色
開発・運営・セキュリティ(LCCとは一線を画す)

無所属の中立派閥

「無所属の中立派閥」は、Edward Kim氏(@edk208)や他のTerra Rebels代表者などを中心とした中立的立場のグループ。このグループは良いガバナンス構造・透明性・地方分権・安定性を優先している。

◆この派閥の核となる技術・能力・特色
プロトコル管理・セキュリティ・オペレーション・監査・ガバナンス・フロントエンド開発・人事管理

無所属の独立派閥

「無所属の独立派閥」Jacob Gadikian氏(@gadikian)、StrathCole氏(@ColeStrathclyde)らは、チェーンやコミュニティに対して大規模なプルーフ・オブ・ワーク(*2)の貢献をしながらも、非政治的であり続けようとしている。

◆この派閥の核となる技術・能力・特色
開発・その他多数

(*2)プルーフ・オブ・ワーク(Proof-of Work/PoW):ビットコインなどで採用されている不特定多数の参加者の中での合意形成方法。

成長とAFTにフォーカスした派閥

「成長とAFTにフォーカスした派閥」は、今回の記事の原文執筆者であるAlex Forshaw氏が所属する「エコシステムの成長」や「Algorithmic Fungible Token(AFT)」に焦点を当てたグループ。AFTデザイン・エコシステムの成長・dApp開発者のための経済環境の最適化・汚職防止・分散化に焦点を当てている。

◆この派閥の核となる技術・能力・特色
DeFi・製品開発・法律/規制・金融安定化・ビジネス戦略

これらの派閥はすべて「Terra Classicチェーンのために最善を尽くしたい」と思っていますが、全員が異なるスキルや重要な優先事項などを持っています。

理想的なのは、時間が経つにつれて「当事者全員」がチェーン上に独自のdAppsパワーベースを構築し、Terra Classicチェーンの特定の部分や機能の最適化を支援するために、それぞれ別のプルーフ・オブ・ワークを提供するようになることです。そして、常に急激な変化に対応できるものであることが重要です。

Terra Classicにはイスラエルのガバナンスモデルがベスト?

Terra Classicの今後を考える上でイスラエルは合意形成方法のいい例です。

選挙は非常に頻繁で、10以上の政党があり、それぞれが多彩な個性と強い自我を持ち、果てしない政権争いを繰り広げています。
安全保障を重視する政党の党首は防衛省を、自由主義を重視する政党の党首は大蔵省を担当するなど、選挙が終わるたびに、各政党が票を獲得した後、各政党は自らの勢力を最大化しつつ得意とする課題を持つ政党と一致する連合に所属するよう交渉します。

イスラエルのように私たちは常に意見が分かれる派閥の集まりであり、以下のような方法でチェーンをガバナンスする方法を見つけ出す必要があります。

  • 真の分散化を維持
  • 責任を集団化するのではなく、その責任を担えるスキルを持った専門家集団に割り当てる
  • プロトコルが経営上の微細な決定や微細な取引についていちいち集団で投票する必要がないようにする
  • 24時間365日終わりのないTwitterでの論争よりも、効率的な問題解決のメカニズムを構築

派閥ごとのアプローチには他の利点もあります。一個人の提案に賭けるのではなく、優先順位が同じで、組織であることを証明し、活動実績のある人々の既存の組織に賭けることができるのです。Terra Classicコミュニティのそれぞれ異なる考え方を持つ20人の個人に投票するよりも、はるかに情報に基づいた決定ができるようになります。

Terra Classicが各派閥のスキルと政治力によって重み付けされたガバナンスを効果的に拡大したい場合、多派閥ベースのシステムをもとに、コミュニティ全体で多くの意見、考え方、信頼度のばらつきも受け入れる必要だと感じています。

『On Power and Partisanship Within Terra Classic』の原文はこちら

問題点と派閥についての考察・見解:サウナ氏

ここからは、弁J民ブログチームが日頃から注目しているLUNCコミュニティメンバーの方に「あなたの考察・見解」を伺い、紹介させて頂きます。

ここで記載している内容はあくまで一個人の考え・感想であり、投資アドバイスではありませんのでその点はあらかじめご理解下さい。

第1回となる今回は、みなさんお馴染み"サウナさん"こと「週一でサウナいきたい」氏にお願いしました。

サウナ氏の考察と見解

分散化されたコミュニティ運営において絶対的に必要なものは「バランスの取れた熱意」であり、各派閥の熱意が拮抗した状態が健全な状態だと考えています。

では、その熱意はどこからもたらされるのか?

金銭、名誉、承認欲求などさまざまな思惑がありますが、僕が最も重要だと感じていることは「探究心や知的好奇心によって生まれたアイデアが実行され世界に影響を及ぼすこと」です。そして、それが現在のTerra classicチェーンでは可能な状態であると考えています。

派閥間で考え方の違いはあって当然のものであり、それはむしろ今後の復興に向けていろんな角度からの意見は歓迎されるべきでしょう。1ホルダーの考えであっても良い提案は実行され前に進みます。今のような無駄な言い争いで復興へのアクションが進まないことが僕の中での一番の懸念です。

サウナ氏の紹介

週一でサウナいきたい 氏(@syuichi_sauna)は、日本のコミュニティ内で知らない人はいないと言っても過言ではない超有名人で、徐々に参加者が増えてきているTwitterスペース「LUNC日本人勢ガチホルダーが自然と集まるBAR」の主催者です。暴落後の2022年6月にTwitterスペースを始めた頃は数名しか集まりませんでしたが、週一でサウナいきたい 氏の人柄やアクティブな活動によって少しずつ認知度が上がっていき、現在では"コアメンバー"と呼ばれる日本のLUNCコミュニティの軸となる一人です。

また、日頃のツイートではLUNCやUSTCの価格上昇にあわせて「いっけええええ」など独特な表現でのツイートが人気となり、フォロワーが右肩上がりで増えています。

現在はコアメンバーである「週一でサウナいきたい (Syuichi) gg™氏」「タマシイ(Tamashi) gg™氏(@tamashi_papa)」「弁J民 🔶 Benjamin gg™氏(@bybenjamin81)」を中心にLUNC復興に向けたチーム"gorilla grip"を結成し、Terra Classicチェーンに貢献するために日々活動しています。

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