Terra Classic（LUNC）の資産管理・Swap（交換）・ステーキング・ガバナンス投票などで使用することができる「Terra Station」などのプラットフォームの概要や基本機能・使い方などについて初心者の方にもわかりやすいように解説します。
現在は「Terra Station」「Rebel Station」などといった複数のステーションが提供されていますが、基本的な使い方や機能はどれもほぼ同じなため、1つのプラットフォームの使い方を覚えれば他のプラットフォームも簡単に使うことができます。
この記事では代表的なステーションプラットフォームである「Terra Station」を例に各種機能について説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。
Terra Classicの「〜 Station」とは？
Terra Classic（LUNC）の「Terra Station」や「Rebel Station」などは、Terra Classic関連の資産管理・交換・ステーキング・ガバナンス投票などに使用できる専用のプラットフォームです。自身のWalletを接続することでLUNCの ステーキング をはじめ、コミュニティから提出された提案への投票、NFTの売買などを行うことができます。
なお、各種Stationについては『LUNC関連資産を管理するためのウォレット』と説明されている場合も多いですが、より正確に表現すると、ウォレットは「Terra Station Wallet」や「Rebel Station Wallet」という形で提供されていて、「Terra Station」「Rebel Station」などはそれらのウォレットを接続して使用する多機能ツールといったものになっているため、各種Stationに関しては『ウォレットを接続すると資産管理・ステーキング・交換などができるツール』として認識しておく方が理解しやすいかと思われます。
元々は「Terra Station」のみが提供されていましたが、現在は Terra Rebels が提供している「Rebel Station」も公開されているため、LUNCホルダーは好きなステーションを選んで使用することができます。どのステーションも接続するウォレットは自由に選べるため、「Rebel StationにTerra Station Walletを接続する」といったことも可能です。
各種機能の概要と使い方について
各種ステーションに自分のウォレットを接続すれば、以下のような機能を利用することができるようになります。ステーションに搭載されている各種機能の概要は以下の通りです。
Wallet（ウォレット）
Wallet（ウォレット）の画面では自分のウォレットに保管されている資産の詳細を確認することができます。管理画面上に表示されている各種通貨内の「Send（送信）」をクリックすると、それぞれの仮想通貨を外部に送金することもできます。
PCの場合は、画面右側の「Staking rewards」で現在貯まっているステーキング報酬、「Delegations」で委任しているLUNCの枚数を確認することができます。さらにその下に表示されている「Withdraw rewards」をクリックすれば、貯まったステーキング報酬の受取り作業に進むことも可能です。
外部への送金方法の詳細は下記記事を参考にしてみて下さい。
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History（ヒストリー）
History（ヒストリー）の画面では自分のトランザクション履歴・取引履歴を確認することができます。「ステーキングの委任や解除」「ガバナンス投票」など含め、取引や契約を行った日ごとにデータが表示されています。
また、各履歴のリンクをクリックすると、取引相手の情報やトランザクション情報（各履歴の上部にあるリンクから）を確認することもできます。委任履歴に表示されているバリデータ名のリンクをクリックすれば、そのバリデータの詳細情報なども確認できるため、興味のある方はバリデータ情報も調べてみると良いでしょう。
Swap（スワップ）
Swap（スワップ）の画面では、Terra Classicの各通貨を交換することができます。自身が保有する通貨と数量を「From」に設定、交換したい通貨を「To」入力して画面下部にある「Submit」をクリックすると交換を行うことができます。
交換する通貨の組み合わせは自由に変更できるため「LUNCをUSTCに交換」「USTCをLUNCに交換」「LUNCをその他トークンに交換」など好きな組み合わせで仮想通貨を交換することができます。この機能を利用すれば、暗号資産取引所に資産を移動させることなく通貨を交換できるため、スワップ機能だけで完了できる取引の場合はこの機能を利用すると良いでしょう。
なお、仮想通貨の交換時にはFee（手数料）を「UST（USTC）/ LUNA（LUNC）」のどちらで支払うかを選択することが可能です。
Stake（ステーク）
Stake（ステーク）の画面では、保有しているLUNCをステーキングすることができます。任意の バリデータ を選択・委任することでステーキング報酬を得ることが可能です。
画面上部の「Delegations」にはステーキングしている枚数、「Undelegations」にはステーキングの解除を申請した枚数（21日間表示）、「Staking rewards」には付与されているステーキング報酬が表示されています。
なお「Staking rewards」に表示されている報酬は"あなたに付与されている報酬額"を示していますが、この報酬を実際に受け取るためには「Withdraw all rewards」をクリックして、報酬の受け取り作業を行う必要があります。報酬受け取りにはわずかな手数料がかかりますが、比較的簡単に完了することができるため、ステーキング報酬が貯まっている方は定期的に報酬受け取り作業を行なっておくと良いでしょう。
ステーキングを委任するバリデータは、スクロールをして探すこともできますが、検索窓から探すことも可能です。バリデータ名の右側に表示されている「Voting power」は”議決権”とも呼ばれる数値で、委任されているLUNCの枚数が多いほど数値が高くなります。「Commission」にはバリデータが設定している手数料が表示されています。
ステーキング方法の詳細は下記記事を参考にしてみて下さい。
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Governance（ガバナンス）
Governance（ガバナンス）の画面では、コミュニティから提出された Proposal（提案）を閲覧・投票することができます。"Show all"をクリックすると、選択しているメニューに該当するProposalが表示されます。
チェックしておくべき主なメニューは「Voting（投票中）」「Passed（可決）」となり、各Proposalをクリックすると詳細ページが表示されます。ただし、提案の中には情報が曖昧なものも存在し、不適切なリンクが掲載されている可能性もあると考えられるため、提案内容などはしっかりと確認して、疑わしいURLなどには安易にアクセスしないようにすることが重要です。
提案内容や情報の精査は必要ですが、ガバナンス画面の提案内容はほぼ毎日更新されているため、これらの提案を定期的に確認しておけば「今LUNCコミュニティではどのような提案が議論されているのか」「どのような提案が支持されていて、どのような提案が却下されていのか」などがわかり、理解を深めるのにも役立ちます。
投票方法の詳細は下記記事を参考にしてみて下さい。
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NFT（Non-Fungible Token）
NFT（Non-Fungible Token）の画面では、Terra Classicチェーン上でNFTの売買を行うことができます。現在（2022年12月）では4つのプラットフォームがあり、今後のユーティリティ向上の計画によって増えていくことも考えられます。
また、一部のプラットフォームではミントすることも可能で、ミントや売買においても Burnなどに貢献することができます。
Contract（コントラクト）
Contract（コントラクト）の画面では、契約を自動執行することができる「スマートコントラクト」の機能を用いた高度な機能を利用することができます。
具体的には.wasmファイルをTerra Stationにアップロードすることで、コントラクトをデプロイすることなどができますが、これには一定の知識が必要となります。
コントラクトの詳細については「Terra Docs」のページで解説されています。
Stationプラットフォーム一覧
Terra Stationは以前まで TFL（Terraform Labs）によって管理されていましたが、TFLは新たなステーションとなる「Interchain Station」への移行作業を進めており、移行後にはTerra StationとTerra Classicの互換性が失われることが報告されたため、現在はTerra Rebelsなど一部のバリデータが独自のステーションを立ち上げ始めています。
TFLは元々、Terra Rebelsに「Interchain Stationとの互換性を保てるように、Terra ClassicのL1開発を行なってほしい」と要請していましたが、最終的にTerra Rebelsは『独自にRebel Stationを構築すること』を決定して「Rebel Station」と「Rebel Station Wallet」をリリースしています。
結果的に「Terra Station」はLUNCバリデータである「TerraCVita」が引き継ぐことになったため、現在はTerraCVitaがTerra Stationを支える役割を担っていますが、その一方ではその他複数のバリデータなどから「LUNC DAO Station」「Classy's Crypto Sphere Station」「Toxic Station」などといった"独自のステーション"が発表されています。
このように、現在のTerra Classicコミュニティでは複数のステーションが構築されているため、以下では各種ステーションの概要について説明します。なお、実際に公開されているものは限られているため、ここでは「実際に公開されているステーションのみ」について解説し、その他のステーションに関しては公開が確認され次第追記していきます。
Terra Station（運営主体：TerraCVita）
Terra Stationは、Terra Classicの開発・サポートを行っている組織である「TerraCVita」が運営するステーションです。Terra Stationは元々 TFL（Terraform Labs）によって運営されていましたが、現在はTerraCVitaがTFLとコミュニケーションを取りながらTerra Stationの管理を引き継いで運営を行っています。
Rebel Station（運営主体：Terra Rebels）
Rebel Stationは、Terra Classicの復興に向けた取り組みを進めていることで知られる「Terra Rebels」が運営するステーションです。ガバナンス 投票によって「TFLインフラからの分離提案（prop 11030）」が可決となったため、Terra Rebelsは、独自のバックエンドアセットとインフラを提供し、Terra Classicコミュニティが今後も安定したウォレットへのアクセスができる環境を整備していくとしています。(*1)
(*1)執筆時点（2022年12月27日）では、すでにTerra Rebelsへ支払われている予算の正当性についてコミュニティ内から問題提起されており、正式に稼働するのかは未定の状態です。
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