Terra Classic(LUNC)

USTCリペグ案「ダイバージェンス手数料と買い戻しプロトコルの実装」|RedlineDrifter

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この記事は、Terra Classicの開発チーム「Terra Rebels」メンバーであるRedlineDrifter氏(@RedlineDrifter)が2023年4月12日に公開した提案『USTC Incremental Repeg, Buybacks, Staking, Swaps』の内容を日本語訳した記事となります。

提案の要点

  • ダイバージェンスプロトコルは「ペグ値と市場価格の差」に相当する手数料を請求
  • 蓄積された資産でUSTCを買い戻すため、リスク管理という観点ではるかに優れた戦略
  • ミントや外部資本の必要がなくリペグのアプローチ&LUNC・USTCの供給量減少が可能
  • ダイバージェンスプロトコルは "すべての市場に適用される場合にのみ有効"

リペグにおけるTerra Classicの課題

2022年5月に発生した「Terra Classicの歴史的な ディペグ」から早くも1年が経とうとしています。

私たちTerra Classicコミュニティはブロックチェーンのメンテナンスとアップグレードで大きな進歩を遂げてきましたが「USTCの リペグ 」「AMM(自動メーケットメーカー)アルゴリズム」「Terra <> Luna / Terra <> Terra間のスワップ」に関する問題への対応はまだ何も進んでいません。

LUNCコミュニティでは、このような進展のなさに緊張と動揺が高まっており、LUNCとUSTCの価格はこれを反映しています。これまでにも多くの提案が議論され、ガバナンス 投票が行われてきましたが、どれも「リスクが高すぎる」「コミュニティが反対する道を歩んでいる」あるいは「根本的な欠陥に対処できていない」と判断されています。

最大手CEX(中央集権型取引所)のCEOであるCZ氏が何度も言及しているように「Do Kwon氏 は正しいアイデアを持っていた」と考える人が多く、"分散型経済には分散型マネーが必要だ" というビジョンがあります。そのため、この方向性で進めたいと考えていますが、リペグを試みるには取り組むべき重大な問題がいくつかあることを理解する必要があります。

ディペグのシナリオでは、オンチェーン での取引やスワップはアルゴリズムで維持できますが、オフチェーンでの実装がなければ資本規制が効かなくなり、このメカニズムは破綻します。

以前はこの問題に対処するため、非営利組織「LFG(Luna Foundation Guard)」と大手投資企業の仮想通貨部門「Jump Crypto」があり、彼らがオフチェーン市場でペグを守るために十分な資産を蓄えていることに依存していました。この2つのメカニズムが機能しなくなると、USTCの価格が暴落し、LUNC(旧LUNA)が無限に ミント され、両トークンがデススパイラルに陥りました。

このことによって、現在のような「大幅にインフレを起こしたLUNC」と、ペグ価格から約98%下落した「完全に担保されていないUSTC」が生じました。そこで、トークンの流通量を減らし、USTCを資本増強するだけでなくアルゴリズムを修正し、ペグをオンチェーンおよびオフチェーンの両方で守る新しいメカニズムを見つける必要があります。デススパイラルと市場操作の両方に対抗できるほど強力なメカニズムです。

以下の提案は「ペグダイバージェンス手数料と買い戻しプロトコルの実装」を通じて、すべてのホルダーに公平で公正な方法で上記の問題に対処すると信じています。この プロトコル は、オンチェーンおよびオフチェーンで取引されるすべての市場でUSTCに実装する必要があります。

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ダイバージェンスプロトコルについて

ダイバージェンス(乖離)プロトコルは、ペグと市場価格の差に相当するアルゴリズム・ダイナミック手数料を請求することで機能します。

手数料の範囲は「ペグの0% 〜 ペグから50%乖離した場合の100%まで」です。基本的にはペグと市場価格の差が大きければ大きいほど、より高い手数料を支払うことになります。

最初はペグ以下での売却を抑制するだけでなく、購入を促進し、常により望ましい資産が蓄積されるように手数料は売り手側にのみ課されます。このプロトコルによって得られた手数料はUSTCを買い戻してペグを維持するために使用されます。

このプロトコルは、オンチェーンおよびオフチェーンでのUSTC取引ペアに実装されますが、通常のブロックチェーン取引には実装されません。つまり「製品やサービスの購入」「ウォレット間の送金」など、通常のブロックチェーン取引には影響がありません。

ダイバージェンスプロトコルによる資本規制は "すべての市場に適用される場合にのみ有効であること" が重要です。私たちのトークンの大半はオフチェーンで取引されているため、このプロトコルをすべての市場に適用することが不可欠です。これには、オンチェーンとオフチェーンの両方のCEXとDEX(分散型取引所)が含まれます。

「USTC / USD」でのシュミレーション

簡単な例として「USTC / USD」の取引ペアを使用し「USTC 1ドル:USD 1ドル」のペグを設定すると仮定します。

  • X:目標ペグ価格
  • Y:市場価格
  • T:ダイバージェンス手数料

【シナリオ1:価格が1 USDのペグを下回る(X > Y)】

このシナリオでは、売り手は$1 USTCの売り注文を$0.95 USDで作成し、買い手は$1USTCを得るために$0.95USDを支払います。そして売り手は$0.90 USDを受け取り、プロトコルはダイバージェンス手数料$0.05 USDを受け取ります。

$ 1.00(X)- $0.95(Y)= $0.05(T)

【シナリオ2:価格が1 USDのペグを超えた場合(X < Y)】

このシナリオでは、売り手は$1 USTCの売り注文を$1.10 USDで作成し、買い手は$1 USTを得るために$1.10 USDを支払います。そして売り手は$1.00 USDを受け取り、プロトコルはダイバージェンス手数料$0.10 USDを受け取ります。

$ 1.10(Y)- $1.00(X)= $0.10(T)

プロトコルでこのシナリオが実際に1USDに達するまで、またはそもそも発生しない場合がありますが、初期段階のインクリメンタル・リペグ計画では機能しません

【シナリオ3:価格が1USDのペグと等しい場合(X = Y)】

このシナリオでは手数料は発生せず「ダイバージェンス手数料 = 0」となります。

上記のシナリオは、プロトコルが基本的な条件で手数料を適用する方法です。実際には「USDT、BTC、PAXOS、ATOM」などの取引ペアにも適用できます。

また、これらのシナリオではオラクル(価格情報提供者)がUSTC以外の資産の価格をすべての市場で参照し、1USTC相当のこれらの資産の価格を計算し、それに応じて偏差手数料を適用することになります。

「USTC / BTC」でのシュミレーション

簡単な例として、USTCのペグを1ドルとし、BTCの現在の市場価格を25,000ドルと仮定します。つまり「1 USTC = 0.000040 BTC、または目標ペグ価格は0.000040 BTCに等しい」ということです。

X:目標ペグ価格
Y:市場価格
T:ダイバージェンス手数料

【シナリオ1:価格がペグの1 USDを下回る(X > Y)】

このシナリオでは、売り手は0.000036 BTCで1 USTCの売り注文を作成し、買い手は1USTCに対して0.000036BTCを支払います。そして売り手は0.000032 BTCを受け取り、プロトコルは0.000004 BTCのダイバージェンス手数料を受け取ります。

0.000040 BTC(X)- 0.000036 BTC(Y)= 0.00004 BTC(T)

【シナリオ2:価格が1 USDのペグを超えた場合(X < Y)】

このシナリオでは、売り手は0.000044 BTCで1 USTCの売り注文を作成し、買い手は1 USTCのために0.000044 BTCを支払います。そして売り手は0.000040 BTCを受け取り、プロトコルはダイバージェンス手数料として0.000004 BTC受け取ることになります。

0.000044 BTC(Y)- 0.000040 BTC(X)= 0.000004 BTC(T)

上記の例は、プロトコルのダイバージェンス手数料がどのように機能するかを示しており、常に魅力的な資産を蓄積していく方法が分かります。つまり、USTCを支える担保として「異なる通貨のバスケットを構築」することになります。

例えば、BTCとPAXOS(金とペグされた ステーブルコイン)の取引ペアを開設した場合、USTCをBTCと金で部分的に裏付けすることになります。フィアットに裏付けされたステーブルコインと仮想通貨の両方からなる通貨バスケットを持つことは「リスク管理という観点ではるかに優れた戦略」なのです。

USTCの買い戻しプロトコルについて

「ダイバージェンスプロトコル」によって蓄積された資産を使用し、USTCを買い戻すことでペグを維持します。

買い戻しは完全に自動化されており、買い戻し戦略を立てるには現物注文のデータにアクセスする必要がありますが、それが出来ない場合はクオンツ(定量分析)の専門家を雇って戦略を立てる必要があります。

Taxとダイバージェンス手数料を組み合わせることの素晴らしい点は「わずかなコストでコミュニティの資産を買い戻すことができる」ということです。

例えば、USTCが1ドルでペグされていたのに、0.60ドルでUSTCが取引されるような深刻なディペグが発生した場合、ダイバージェンスプロトコルによって、売り手は0.20ドルしか受け取れず、プロトコルは0.40ドルのダイバージェンス手数料を受け取ることになります。

プロトコルにとっての実質コストは「売り手が受け取る0.20ドル」です。これは、プロトコルが買い手になるときに乖離手数料がどのように発生するかということです。

つまり、マーケットで1 USTCを外部から買うごとに、プロトコルは2 USTCを買い戻すためのTaxを蓄積します。これは以前よりもはるかに強力な防御メカニズムであり、市場価格の一部でUSTCをコミュニティに買い戻すことができます。

プロトコルが生み出した利益の分配

買い戻しされた後、USTCの蓄積が開始されますが、これはプロトコルが保有する利益となります。この資産はコミュニティが所有しています。

私は、ただBurn(バーン)させて供給を減らすのではなく、もう少し効果的に使うことを提案します。プロトコルによって蓄積されたUSTCは、エコシステムを活性化させ、循環供給からトークンをより多くロックアウトするために、以下の目的と割合で分配されます。

一方向限定「LUNC >> USTC」スワッププール

USTC分配割合:47.5%

USTC資金の45%が新しい流動性プールに送られます。このプールはペグよりも高い価格で開始され、利益を得るためにLUNCからUSTCへの一方向スワップが可能になります。

スワップはプロトコルが所有するUSTCの供給に限定され、供給がなくなるとプールは閉鎖されます。これにより、ペグを維持することでコミュニティが利益を得る限定的な 裁定取引(アービトラージ)機会の提供が可能となります。

スワップを通じて取得されたLUNCはプロトコルによってBurnまたは ステーキング され、流通から取り除かれます。この裁定取引の機会はネットワーク上の取引を大幅に増加させ、オラクルプールやコミュニティプールの資金調達に役立ちます。

USTCステーキング / セービングボールト

USTC分配割合:47.5%

USTCは現在、価値の保存手段というよりも投機的な資産として認識されている状況にあります。「リペグの実現で最大50倍になる」という可能性が現在の取引の数少ない原動力です。

USTCに実用性を持たせ、その過程で循環供給から外すために、USTCに新しい「セービング / ステーキング」モジュールを作ることを提案します。ロックアップ期間は1ヶ月、6ヶ月、12ヶ月で、ロックアップ期間が長いほど報酬率は高くなります。

ダイバージェンスプロトコルによって取得されたUSTCの47.5%は、セービングモジュールに送られます。このモジュールは、純粋にUSTCを循環供給から外し、リペグを加速させ、USTC価格にプラスの圧力をかけることを目的としています。

オラクルプール / コミュニティプール

USTC分配割合:5%(各2.5%)

残りの5%はオラクルプールとコミュニティプールに均等に分割され、ネットワークのセキュリティを向上させ、dApps の開発や導入を促進します。

将来的にコミュニティが資産の分割方法を変更したい場合、コミュニティはガバナンスを通じてその変更を決定することができます。これにより、コミュニティの意向に応じて、資金の配分やプロジェクトの方向性を変更する柔軟性が提供されます。

投票通過後の実装スケジュールについて

この提案がコミュニティの多数とCEXに受け入れられた場合、正確な日付のスケジュールは L1 開発チームと協議の上決定されます。開発は以下のフェーズに分けられます。

プロトコルの開発・導入:フェーズ1

まずはじめに、オラクル(分散型価格情報取得システム)を調査し、修正する必要があります。AMMを介した「Terra <> Terra」スワップは、オラクルの修正が完了するまでの間、短期的に無効化される予定です。

そして「ダイバージェンスプロトコル」「一方向限定スワッププール」「USTCセービングモジュール」の開発が進められます。プロトコルのコード監査が成功した後、ダイバージェンスプロトコルの導入期限と開始時期が設定されます。

反対する少数のCEXとDEXには期限を通知し、期限までにコードが実装されない場合はウォレットブラックリストに載せられることになります。ウォレットブラックリストは、私たちだけでなく、リペグのイニシアチブを支持するCEXを守るためのものです。

ダイバージェンスプロトコルの設定・開始:フェーズ2

ダイバージェンスプロトコルがすべての市場で同時に開始されます。

ペグはリアルタイムの市場価格に近いもの(例:0.025ドル)に設定され、ペグ以下でのみ適用されます。つまり、ペグ以上では手数料はかかりません。これはペグ以下での売却を抑制するためであり、購入に制限をかけないためです。

システム内の担保が増えるにつれて価格が徐々に上昇します。ただし、価格がペグ以下にならない場合は担保が増えることはありません。この状態に対処するために、USTCに対する需要が高く、かつ一定のセント値以上で48時間取引される場合、プロトコルは自動的にペグをその値に引き上げます。

例えば、ペグが0.025ドルでUSTCが48時間0.055ドルで取引される場合、プロトコルは自動的にペグを0.050ドルに設定します。

USTCの利便性向上と普及:フェーズ3

買い戻しプロトコルによる担保の蓄積が進むにつれて、一方向スワッププールとUSTCセービングモジュールを立ち上げます。これにより、リペグ作業が急速に加速されます。

この段階で既にパリティ(価値均衡)を達成しているはずなので、dAppsが参加し、さらにUSTCの利便性向上と普及が促進されるでしょう。修正されたAMMアルゴリズムと修正済みのオラクルが導入されることで「Terra <> Terra」スワップが徐々に導入される予定です。

USTCリペグの達成:フェーズ4

このフェーズに達すると、USTCを1 USDに戻すこと(リペグ)に成功している段階です。プロトコル準備金への十分な担保の蓄積によってペグを維持することができ、ダイバージェンスプロトコルの手数料を緩和していくことが可能となります。

これで20種類以上のステーブルコインを持つ「完全に機能する外国為替システム」ができ、決済や企業向けのサービスソリューションやパートナーシップへと広げていくことができます。

仮想通貨取引所のダイバージェンス手数料導入について

多くのCEX(仮想通貨取引所)はBurn Taxを実装したがらなかったのにダイナミックフィーを実装すると思うのか?

私は個人的に「コミュニティの資金はコミュニティが望む形でコントロールされるべきである」と思いますが、必ずしもCEXが同じように考えているわけではありません。

結局のところ「CEXはお金を稼ぐことを目的とするビジネス」です。ほとんどのCEXは、各取引の0.1% 〜 0.3%の間の一定の取引手数料を課金しています。取引がペグから外れた場合、ダイバージェンスプロトコルはこれの何倍もを引き寄せることができます。ですから私たちはCEXと利益を分け合うことを提案します。

これにより、CEXはプロトコルを実装する意味が生まれるだけでなく、私たちとのビジネス関係も強化されます。

「プロトコルの実現可能性」と「CEX、LUNCエコシステムの両方にとって有益である」ということを証明するために、過去6か月間のBINANCEの「USTC / BUSD」取引ペアに対してモデリングしました。

BINANCEが課金する手数料は0.2%であり、私は0.020ドル、0.0225ドル、および0.025ドルのペグ目標に基づいてプロトコルをモデル化しました。

【BINANCE「USTC / BUSD」取引ペア Q1 〜 Q2】

0.02ドル未満
BINANCE手数料
0.02ドル未満
プロトコル手数料
0.0225ドル未満
BINANCE手数料
0.0225ドル未満
プロトコル手数料
0.025ドル未満
BINANCE手数料
0.025ドル未満
プロトコル手数料
10月 0 0 0 0 0 0
11月 16364 416076 152238 7445379 301931 25594149
12月 6723 58023 153525 7039129 300913 23921947
1月 819 2035 160234 5289323 313997 23684412
2月 0 0 0 0 62755 1225030
3月 0 0 101677 2360874 296962 17499834
合計 23906 476134 567674 22134705 1276558 91925372

上記の表の「合計」を見ると、過去6ヶ月間でBINANCEは通常の取引手数料として「23,906ドル」「567,674ドル」「1,276,558ドル」をそれぞれのペグレベル以下で得ることができています。

プロトコル手数料を見ると、それぞれ「476,314ドル」「22,134,705ドル」「91,925,372ドル」をコミュニティの準備金として蓄積できることが示されています。

しかし、これらの数字は素晴らしいように思えますが現実的ではなく、ペグ以下の取引量が大幅に減少することを想定しなければなりません。

そのため、私は取引量が90%減少することを想定しています。これによりプロトコルは「47,631ドル」「2,213,470ドル」「9,192,537ドル」の手数料を得る計算となります。そして取引量が90%減少したとしても、CEXに通常の取引手数料よりも多くの手数料を与えることができることが証明されます。

また、現行の一律であるBurn Taxよりも循環供給量を減らすのに効果的であり、この手数料の負担はコミュニティ全体ではなく、ペグ以下で取引する人々によってのみ担われることになり、現在のBurn Taxよりも循環供給を減らすのにはるかに効果的であることを証明しています。

ダイバージェンス手数料導入によるメリット

  • 時間をかけてUSTCを1ドルにリペグし、ミントやフォーク、逆分割、外部資本の必要なく資本化を進めることができます。
  • 一方向スワップの導入によりLUNC供給量を減らすことができます。
  • USTCのステーキング / セービングボールトの導入により、USTCの流通量を減らすことができます。
  • オラクルプールとコミュニティプールの両方に資金の提供が可能です。
  • ペグ以下で売却する者だけに手数料を課すターゲット型のアプローチができます。

ダイバージェンス手数料導入によるデメリット

  • CEXがこの提案に同意するかに大きく依存しています。同意がなければプロトコルは効果的ではなく、私はそれを実装することをお勧めしません。設定されたペグレベル以下での取引量が大幅に減少する可能性が高いです。大部分の取引はペグ上またはその近辺で再開される可能性が高いですが、これは保証されません。
  • 最初は "ソフトペグ" にしなければなりません。現状ではペグを守るための初期資本が不足しているため、ダイバージェンス手数料がシステム内の担保を構築するまで、何度もディペグが発生することになります。
  • ペグレベルで十分な流動性がない場合や、価格がすでにディペグしていて売却する必要がある、もしく売却を決定した場合、プロトコルがペグからの価格の乖離具合に応じて、大幅な課税が行われる可能性があります。

Terra Classicエコシステムを活性化させる最善のアプローチ

この提案は、USTCとLUNCの両ホルダーにアピールできる「公平な方法でTerra Classicエコシステムを活性化させるアプローチの概要を示している」と考えています。

ダイバージェンスプロトコルは、USTCを少しずつ安全にトークンのバスケット / インデックスで資本化し、これまでのシステムである手動買い戻しから自動買い戻しプロトコルで置き換えます。

一方向スワップとUSTCステーキング / セービングモジュールは、ネットワークトラフィックを増加させるだけでなく、両トークンの流通量を減らすために役立ちます。

最も重要なのは「私たちが自分たちのお金を取り戻し、将来のデススパイラルや市場操作を防ぐ防御機構を構築していること」です。このプロトコルが成功すれば、CEXとの関係を築き、強化することにもつながります。プロトコルはガバナンスによって制御されるため、コミュニティが将来希望する場合には、手数料や分配パラメータを変更することができます。

私はこの議論をAgoraで議論するために1週間残しておくつもりです。その後、CEXに連絡するためのシグナリング提案を提出し、トップ3のCEXを説得できた場合、ガバナンス投票と支出提案を進めます。

これが革新的なアプローチであると考えていますが、このようなことが仮想通貨の歴史の中で試みられたことがなく、保証はありません。

提案を何度も読んで理解してください。これはあなた自身のお金であり、この仕組みがどのようにあなたに影響するかを理解する必要があります。

単にリペグがタイトルに書かれているからといって賛成票を投じるのではなく、ここで何を達成しようとしているのか、そしてそれをどのように試みているのかを理解し、信じるなら賛成票を投じてください。

私は今後1週間、提案に関する質問対応や AMA に対応できるよう努力します。私は自分のビジネスを運営しているため、パートタイムの役割しか果たせず、専業になることはできません。ですが、この提案が通過した場合、ほとんどの作業はL1チームが担当することになるため、常に私が必要とされるわけではありません。

『USTC Incremental Repeg, Buybacks, Staking, Swaps』の原文はこちら
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