LUNC（Terra Luna Classic） 分散型ガバナンス採用提案【改正版】｜Sam M氏

※この記事は、Sam M氏（@CryptoIranian）が前回公開した提案の改正版として2022年11月17日に公開した『Terra Luna Classic Decentralized Governance Adoption Proposal（Terra Luna Classic 分散型ガバナンス採用提案）』の内容を日本語訳した記事となります。

始めの一歩

私たち LUNC（Terra Luna Classic）コミュニティは、分散型ガバナンスのモデルを構築することを提案します。そのために暫定的な法律顧問（LC）を任命し、エグゼクティブサークル（EC）の中で暫定的な役割を任せます。エグゼクティブサークルはLUNCコミュニティのビジョンを実現し、自給自足、分散型、そしてすべての決定の中心に透明性を置いた方針と手続きを作成することを任務とします。エグゼクティブサークルの最初の役割は、開発リード、ホラクラシーコーチ、コミュニティ代表リード、ビジネス開発リード、暫定的な法律顧問で構成されます。

エグゼクティブサークルのスタート時の役割は、まず以下のように定義されます。

開発サークル（DC）

Terra Classicチェーン上のコア L1 開発とコード実装を監督します。また、競争の激しい市場でブロックチェーンを発展させ続けるために必要なアップグレードと改善のための構造化されたロードマップを作成・実行します。開発サークルのリードは、他の開発サークルと必要な作業を整理、管理、監督する役割を担います。

ホラクラシーコーチ（HC）

ホラクラシー とホラクラシー規定の採用を支援します。LUNCコミュニティの内部統治構造の構築と、分権構造の中でのホラクラシー手法の実施、分散型構造内のメンバーのトレーニングを支援します。

LUNaticsコミュニティメンバー（LCM）

コミュニティとスーパーサークルを代表し、進捗と時間軸に関するコミュニティへの情報フローを作成する責任があります。コミュニティからのフィードバックやコメントを収集し、エグゼクティブサークルメンバーに代弁する役割を担います。コミュニティとエグゼクティブサークルの間の連絡役で、コミュニティの主張やアイデアを代弁する責任者です。

ビジネス開発サークル（BDC）

LUNCの認知度を上げることを始め、Terra Classicチェーンのビジネスチャンスを作り新たなユーティリティや dApps を探し出し出す役割です。Terra Classicチェーンで立ち上げを希望する新規プロジェクトを支援・チェックをします。開発サークル（DC）と新しいプロジェクトとの間の関係構築に対処する責任を負います。

法律顧問（LC）

ホラクラシーコーチ（HC）とエグゼクティブサークルの支援を受けながら、分散型法的構造の作成を管理し、ホラクラシー規定を構築します。自律、分権化、透明性をすべての決定の中心に据えた方針と手続きの作成など、組織のスタッフとして必要な契約を担当します。

また、LUNCのブランド、Webサイト、知的財産、Terra Classicチェーンのコードとデータの権利の完全な所有権をLUNCコミュニティに譲渡するために必要な法的合意を Terraform Labs（TFL）から取得する責任を負います。

LUNCは今後も分散型ブロックチェーンとして運営されますが、機関や企業、政府などと関わるための仕組みが必要であり、このエグゼクティブサークルがLUNCコミュニティとTerra Classicチェーンの代表として活動することになります。正確な報告や、コミュニティの意見を必要とするすべての関連情報の伝達、ビジネスワークフローの設計図の作成と実行、そしてプロジェクトの完了までの管理などを担当することになります。エグゼクティブサークルは組織が成長し、サークルが追加されるにつれてリードの役割を含むように拡張されます。

ホラクラシーとは

ホラクラシーとは、従来の管理階層ではなく、自己組織化したチームのサークルを通じて権限と意思決定を分配する、分散型マネジメントと組織ガバナンスの手法のことを指します。

ホラクラシーは複雑化する社会環境に対応するため、組織内の動きを活発にし、明確で簡潔な規定によって透明性と情報の流れを高めることを目的としており、いくつかの国の組織で採用されています。

この規定は、組織内のすべての役割とコミュニティーのコミュニケーションと協力を統合し、より透明で結束力のある作業体制を構築するために設計されています。

分散型構造内のすべての役割は、ホラクラシー規定に定められた条件を遵守します。この規定はエグゼクティブサークルの支援を受けて法人によって作成され、分散型ガバナンス構造内で活動する個人のための構造を提供し、その役割、責任、境界を定義します。

エグゼクティブサークル

エグゼクティブサークルは、LUNCコミュニティ分散型ガバナンスにおける各サークルのリーダー的役割を担い、コミュニティ全体に対して責任を持ちます。これらの役職には、冒頭 で述べた役割が含まれますが、これに限定されるものではありません。最初のステップであり、コミュニティによって選択されます。

LCM：LUNatics コミュニティ・メンバー
BDC：ビジネス開発サークル
DC：ディベロップメントサークル
HC：ホラクラシー・コーチ
LC：リーガル・カウンセル

独立した契約による雇用

ブロックチェーンは分散型ガバナンスでコミュニティによって所有・運営されますが、いくつかの局面では、コミュニティによって選ばれた第三者契約によるサービスを利用することになります。すべてのコンタクトは、コミュニティに対して透明で、精査の余地がある入札プロセスで行われます。すべてのパートナーは「身元調査を含む完全な監査」を受けなければなりません。完全な条件は規約で規定されます。

アンバサダーの役割

アンバサダーは、オンチェーン（on-chain）活動の中核となるサークルによって任命され、実質的には部門のリーダー的役割を担います。各サークルのアンバサダーは、互い、執行部、コミュニティと連絡を取り合い、問題点、現在および将来のプロジェクトについて毎月報告を行う責任を負います。

専門家サークル

弁護士、会計士、警備員など、資格や知識を持った専門家集団が必要であり、彼らは分散型組織に雇用され、執行役、コミュニティ、規定に対して説明責任を負います。

予算に関する提案

我々は、分散型ガバナンス構造がイーサリアムクロスチェーン マルチシグ ウォレット[0x9538D438d506Fc426dB37fb83daC2a0752A02757]の署名者（「Terra Classicコミュニティマルチシグ」）に書面による保証と合意を提供し、そのウォレットの資金をTerra ClassicチェーンのL1開発用に使用することを提案します。

コミュニティは、必要なマネーロンダリング防止対策とリリース前の資金に必要な小切手を条件として、現在の価格でこのウォレットと$4,160,000（約5億8,100万円）のすべての資産の所有権を取り戻すことを投票し、その後、エグゼクティブサークルの後見人を通してL1開発に割り当てることを投票します。

この提案の一環として、コミュニティはオラクルプールの1％をエグゼクティブサークルの任命、TFLと契約社員からの分離、分散型ガバナンス構造の規定作成のための費用として捻出することに投票します。

これらの役割を果たすには、プロフェッショナルな人材が必要であり、そのための予算を作り、組織体制に必要な要素を満たして進化させることが必要不可欠です。この人物たちは私たちのビジョンを前進させることになりますが、私たちの成長の原動力は「常に私たち自身」なのです。

提案書作成者：Sam M - LuncBurnArmy - Jerry N.
協力：Matt Gilliland（Holacracy.org）

『Terra Luna Classic Decentralized Governance Adoption Proposal』の原文はこちら

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