この記事では、LuncBurnArmy氏(@luncburnarmy)が公開しているTerra Classicの開発チーム「L1 Task Force」2023年第2四半期の活動報告を紹介しています。
ガバナンス 提案「Prop 11462」が承認されたことによってL1 Task Forceが第1四半期に続き、第2四半期のL1開発を進めることとなりました。
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Terra Classic:L1開発チーム「L1 Task Force」第2四半期の活動・予算提案|Prop 11462
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記事の要点
- Q2期間は4月15日〜7月15日予定
- 5月17日実装予定の「v2.0.0アップグレード」提案を近日公開
- 豊富なL1開発の経験を持つ開発者がL1 Task Forceに参加
目次
第2四半期ロードマップとマイルストーン
過去2週間で、L1 Task ForceはQ2納期の主要な目標日を見直し、以下の画像に示すタイムラインを作成しました。L1チームはガバナンス提案が通る前の週に作業を行っていたため、Q2は4月15日を開始日、7月15日を終了日とする予定です。

第2四半期の主な成果物として
- Cosmos SDK v0.45.11
- Tendermint v0.34.24
- Cosmwasm 1.1.0(パリティ)
- IBC to Kujira
- クロスチェーン流動性評価
- Tendermint to Comet BFT Assessment
などを計画しています。
スプリント#1(4月3日〜4月21日)
第2四半期の最初の2週間の主な焦点は「Cosmos SDKとTendermint Upgradesに対する追加の厳密なテストを実施すること」でした。
これにより、我々はリリース候補のステータスから、完全にテストされた製品版へとv2.0.0のリリース候補を更新することができます。
テストに追加の時間をかけるという決定は、v2.0.1がStationウォレットに多大な影響を及ぼす主要なバージョンアップグレードであるため、リスクを軽減するために行われました。
他の開発グループのメンバーである複数のコミュニティメンバーからこの要望があり、私たちはそうすることが理にかなっていると判断しました。
この間、私たちは新しいテストネット「Bajor」を作成、Stationの新しいバージョンをフォーク、自動化テストと継続的インテグレーションを有効化しました。
このフォークしたStationのバージョンはBajorテストネットに接続され、v2.0.1が稼働しています。この追加のエンドユーザーテストは順調に進行しており、大きな未予見の問題が発見されない限りおおよそ1週間以内に終了すると予想されています。
発見された任意のバグ修正は TFL(Terraform Labs)と他のオンチェーンウォレット提供者に送られます。この新しい開発とテストのアプローチはTFLの負担を軽減するのに役立つはずです。
スプリント#2(4月21日〜5月1日)
v.2.0.0のテストは順調に進んでおり、現在のフォークされたバージョンのウォレット「Station」とのAPI互換性をテストすることに主な焦点が当てられています。
5月17日に行われるv2.0.1メインネットアップグレードのためのAgora提案を近日公開する予定です。

リストされている未解決の項目の大部分は、v2.0.0アップグレードとv2.1.0アップグレード(パリティ)に関連しています。 次のスプリントは5月1日〜5月12日に行われる予定です。
スプリント#3(5月1日〜5月12日)
v.2.0.1のテストが無事終了しました。このアップグレードは、テストネットで複数の バリデータ が参加し、フルリハーサルのアップグレードが行われて無事に成功しました。
また、Stationウォレットのフォークバージョンもアップグレードに対してテストされ、こちらも成功しています。

【v2.0.1テスト結果】
前述している通り、Stationのフォーク版がテストされ、テスト結果は こちら から確認することができます。
v2.0.0へのアップグレードは成功し、テストネット上のすべてのバリデータもCherryパッチの適用を受けてv2.0.1へアップグレードしました。
ですが、v2.0.1のマイナーな再テスト中に重要な問題が見つかりました。それは、いくつかのバリデータがタグを強制的に更新する必要があるというものでした。そこで、バリデータ向けの説明書を更新しました。
そして、テストが成功したため、5月17日のアップグレードに向けてソフトウェアアップグレードガバナンスの提案がステーションに掲載されました。この提案は全会一致で可決されています。
スプリント#3のプロジェクトボードは こちら から確認することができます。オープンアイテムの大半は「v2.1.0アップグレード(パリティ)」のためのものです。
スプリント#4(5月15日〜5月26日)
第2四半期の第4スプリントでは、v.2.0.1のアップグレードが成功裏に完了し、チームの主な焦点はCosmwasmのアップグレードと移行の最終化に向けて集中していました。

v2.1.0のテスト
L1 Task Forceの主な焦点は現在、Cosmwasmのアップグレードを徹底的にテストすることに集中しています。Bajor-1テストネットはCosmwasm v1.1.0にアップグレードされ、既存のスマートコントラクトがテスト、そして新たなコントラクトがデプロイされました。
テスト結果は現在まで良好で、Rebel-2テストネットの「ドレスリハーサル」アップグレードに向けてスケジュール通りに進行しています。Rebel-2のアップグレードは6月1日 1:00(日本時間)に予定されています。
主な目標日
- 5月15日〜5月26日:ユニットテスト、Bajor-1ネットワークのアップグレード、v2.1.0上でのスマートコントラクトテスト【完了】
- 5月31日:テストネットアップグレード予定
- 6月1日〜6月2日:Agoraアップグレード提案予定
- 6月14日:Columbus-5製品アップグレード予定
追加の活動進捗
- 5%最低バリデータコミッション(v2.1.0アップグレードに含める試み)【進行中】
- バリデータとTerra Classic開発者ドキュメンテーションの更新【進行中】
- 「チェリーパッチ」重大なセキュリティ脆弱性パッチ【完了】
予算予測
このスプリント中に予算予測に何の変更もなされていません。5月15日から6月15日の予測は、次の状況更新のために更新されます。

コミュニティからの問い合わせについて
開発チームの進捗状況や今後の予定について質問がある場合や、一般的な質問がある場合は遠慮なくお問い合わせください。L1 Task Forceに関連する質問は「LuncBurnArmy(@LuncBurnArmy)」に直接連絡していただくか、支払いに関連する質問は「Terra Grants Foundation(@terragrantsf)」に連絡してください。
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Terra Classic開発チーム「L1 Task Force」の活動報告|2023年第1四半期
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