Terra Classic：キービジュアルとWebサイト構築

この記事は、Terra ClassicのコミュニティメンバーであるDawid Skinder氏（@DawidSkinder）が2023年12月7日に公開した提案『New Terra Luna Classic official Key Visual and website - Proposal by CHALLENGE Studio』の内容を日本語訳した記事となります。

提案の要点

LUNCに興味を持ってもらうための専用ツールが必要
ブランドの価値観を伝えるキービジュアルと独自のWebサイトを構築
現時点では「マーケティングとブランドの確立」こそ私たちが取り組むべきものである

Contents

Terra Classicのこれまでと抱えている問題点
1. 問題 1：基本的な視覚的識別の機能がない
2. 問題 2：公式Webサイトが存在しない
抱えている問題点が及ぼす影響
キービジュアルデザインとWebサイト制作
ステージ 1のコストについて
CHALLENGE Studioについて
まとめ

Terra Classicのこれまでと抱えている問題点

2022年5月にTerra LUNAが暴落した後、TFL（Terraform Labs社）はTerra LUNAを放棄しました。その後「Terra Luna Classic」と名称を変更し、新しいTerra LUNAブロックチェーンを作成して現在に至ります。

暴落した理由

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TFLは、暴落によって損失を被った投資家たちにLUNAのエアドロップという形を含めて支援を提供しました。

しかし、残念なことに「LUNCの栄光を再建する」という困難な仕事を引き受けた勇敢な人たちは、必要となる基本的なマーケティングツールをほとんど持たずに取り残されてしまいました。

問題 1：基本的な視覚的識別の機能がない

ブランド認知のためのロゴ

Terra Classicには、ロゴのバージョンが 1つしかなく、ロゴタイプ（Terra Luna Classicレタリング）と記号で構成される、より重要で必要な 2つ目のバージョンのロゴがありません。

LUNCは投資したくなるような世界的に知られた企業（AppleやNIKEなど）ではなく、時価総額が大きい仮想通貨でもないため、この 2つ目のバージョンは不可欠です。

LUNCは仮想通貨の世界におけるトークンの 1つに過ぎず、世界の大半の人々にとってはまだ幻のようなインターネットマネーなのです。

そして、たとえ仮想通貨の世界の外から誰かがLUNCを目にしたとしても、その現在のロゴと視覚的な識別の欠如は、記憶力やブランド認知の構築に何ら役立っていません。

キービジュアル

キービジュアルとは、ブランドやその製品、サービス、イベントに関するすべての広告資料やコミュニケーション媒体に表示されるグラフィックテーマを指します。

キービジュアルは、競合他社と差別化すると同時に「ブランドの価値観」を伝え、特定のユーザー層に適切な感情を呼び起こします。

このキービジュアルは、一貫性があり、特徴的で、ユニークで、発展性のあるものでなければなりません。

よくデザインされたロゴとキービジュアルは、ウェブサイト、出版物、バナーなど、後続のマーケティング資料やツールを作成するための基礎となります。

そして、投資家やパートナー、開発者にLUNCへの投資、支援、利用、開発を納得させる可能性を高めるために必要なツールなのです。

問題 2：公式Webサイトが存在しない

Terra Classicには、開発者やパートナー、メディア、投資家など、ターゲットとなる人々に情報を提供し、惹きつける公式Webサイトがありません。

抱えている問題点が及ぼす影響

LUNCは「独立した分散型ブロックチェーン」であることを宣伝する代わりに、LUNA（v2）とTFLを宣伝しています。

それは、LUNCに関する唯一の公式な情報源（CoinMarketCapなど）が「terra.moneyにリンクされている」という事実があるからです。

このことにより、LUNCはまだTFLの一部であり、TFLによって所有され開発されているように見えてしまい、実績のある検証可能なトークンだけに投資する潜在的な投資家を失っています。

現状のLUNCは、経験豊富な仮想通貨の投資家にとってはギャンブルとして映っていますが、仮想通貨以外の投資家にとっては「手を出してはいけないもの」として映っているでしょう。

そして、LUNCには開発者に現在と将来の可能性と潜在力を示すツールがありません。収益も重要ですが、安定性と安全性の方がより重要と捉える潜在的パートナーの目に映りません。

これらの問題を1年半以上も無視してきたことで、LUNCは私たち（バリデータ、コミュニティ、そしてLUNCを利用し開発する人々）が、LUNCを動かすビジネスとマーケティングの基本的な法則を理解していないことを示しています。

これまで行われてきた L1 や L2 の作業がそれほど重要ではなかったと言っているわけではありません。私はただ、現時点では「マーケティングとブランドの確立」こそ私たちが取り組むべきものであることを強調したいだけです。

悲しいことに、現在のLUNCの深刻的な側面は、世界最大の取引所「BINANCE」がLUNCをサポートし、それを助けるために苦労して稼いだ資金を費やしているという事実です。

キービジュアルデザインとWebサイト制作

LUNCのために世界クラスのキービジュアルとWebサイトを作成する「専門的・経験豊富・検証可能」な会社を雇います。

強気市場が目の前に迫っており（あるいはすでに到来している）、素人がこの問題を解決しようとする時間はありません。

プロセスの前に解決すべき懸念事項

LUNCのWebサイト構築に関する UX/UI とフロント/バックエンドの作業費用の見積もりが必要です。

現時点では、LUNCのWebサイト構造、機能性、コンテンツ、CMS、統合、ホスティングのニーズ、Webサイトの管理・所有の分散方法などを網羅するコンセプトがありません。また、UIデザインの必要性や複雑さを示唆するキービジュアルもない状態です。

そのため、LUNCバリデータとコミュニティが今後の支出提案を決定するために必要とする正確な固定価格のコスト見積もりを作成する機会がありません。

この問題を解決する唯一の方法は、以下の通りこのプロジェクトを「2つのステージに分けること」です。

【第 1段階】

キービジュアルデザイン
UX/UIデザイン（様々なワークショップ、コンセプト開発、デザインワーク、テストから構成される）
LUNC Webサイトのコンセプトが完全に文書化され、その実装に正確な価格を設定することができる
terra.money は、おそらくLUNCが望んでいるWebサイトの例に最も近いものであるため、UX/UIの作業見積もりのベンチマークおよびベースとして機能する

【第 2段階】

Webサイトの実装（フロントエンドとバックエンドの作業）

プロセス中に解決すべき問題点

プロジェクトの代表者と意思決定者の特定

IT/デザイン/マーケティングプロジェクトには「請負業者」と「クライアント」という少なくとも 2つの当事者が存在します。

両者は最終的な結果を達成するために協力し合い、さまざまな事項を決定しますが、最終的な意思決定者はクライアントです。

クライアントは、クライアント側でプロジェクトを管理し、請負業者と協力する代表者を任命し、意思決定者を明確に定義します。

多くの場合、クライアント側には 2 ～ 6人の代表者からなるグループと、CEOまたは取締役会/経営陣の形で最終意思決定者が 1人います。

代表者や意思決定者のグループが大きくなるほど、プロセスを完了するのが難しくなります（時間もかかります）。

今回のLUNCのケースでは、LUNCブロックチェーン自体がクライアントであり、明確な代表者や意思決定者がいないないため、彼らを選択/選出する方法を見つける必要があります。

この問題を解決するために、以下のグループから 2 ～ 4名の代表者を選出することを提案します。

バリデータのトップ
トップ Dapps 開発者
L1のトップ開発者

私たちの意見では、このプロジェクトの代表者や意思決定者には一般の投資家や影響力のある人が入る余地はありません。

オプションとして「LUNCのパートナー」という形で別の代表者グループを検討することもできます。しかし、例えばBINANCEがこのプロジェクトに参加する時間を見つけて参加する意欲がある可能性は非常に低いでしょう。

この問題を解決するための最終的な提案は変更される可能性があり、どのようにするのが最善かについての提案も受け付けています。

必要に応じてWebサイトの管理と所有権を分散化する方法

この場合、LUNCには 2つの選択肢があります。

1つ目は、サイトを完全に分散化するという概念を放棄します。これにより、このトピックは単純化されます。

しかし、少しでも分散化させる方法はまだあります、例えば、LUNCの公式Webサイトを作るのとは別に、公式XやTelegram、その他のブランドタッチポイントを作成し、それらを現在最大のブランドに引き渡すという方法です。

あるいは、2つ目としてLUNCの公式Webサイトを完全に非中央集権化します。以下は、この問題について説明したいくつかの記事へのリンクです。

この解決策は、開発者との綿密な確認と相談が必要なため、フロントエンドおよびバックエンドの開発段階の前に、作業が開始されてから解決されます。

プロセス

私が代表を務める会社「CHALLENGE Studio」は、ソリューションベースのアプローチとデザイン思考の方法論を中核に使用しています。以下に、この種のプロジェクトの標準的な設計プロセスを示します。

このプロジェクトの目的のため、また私たちが克服しなければならない困難のため、以下に修正したプロセスを示します。

第一段階の作業（キービジュアルとUX/UIデザイン）を実施するための提案
第一段階作業（キービジュアルとUX/UIデザイン）実施のための支出提案
LUNC側の代表者・意思決定者の選定
スケジュール更新
クライアント（LUNC代表）とのブランディングとUXのワークショップ。ワークショップは 3日から 6日以上行われ、以下のことを目的とする
- ビジュアルアイデンティフィケーション／キービジュアルの予備コンセプトの策定
- ウェブサイトの構成、コンテンツ、機能性に関する最終コンセプトの策定。コンセプトは、コンテンツのセグメンテーションとローファイ（低忠実度、低詳細）ワイヤーフレームを含むドキュメントの形で提示される
キービジュアルの制作開始
- LUNCの現在のビジョンと競合のビジョンを調査する
- キービジュアルのコンセプトムードボード
- 選ばれたムードボードとワークショップで確立された戦略的仮定に基づく最終的なキービジュアルのデザイン
WebサイトのUX/UIデザインの作業開始
- ローファイ・ワイヤーフレームに基づくWebサイトのコンテンツ制作
- WebサイトのUX/UIデザイン
- 作成したプロトタイプに基づくユーザーテスト
- テスト結果に基づくデザインの変更
第2段階の作業（フロントエンドとバックエンドの開発）を実施するための提案と、主要な問題を解決するための提案
第2段階作業（フロント＆バックエンド開発）実施のための支出提案