1
この記事は、Terra ClassicのL1開発チームメンバーであるLuncBurnArmy氏(@luncburnarmy)が2023年5月5日に公開した提案『Proposal to Upgrade to v2.0.0』の内容を日本語訳した記事となります。
提案の要点
- 主に「提案時の最低入金額」変更と「Cosmos SDK・Tendermint」のアップグレード
- 可決された場合のメインネット実装予定日は2023年5月17日 23:03頃(日本時間)
v2.0.1リリースに向けたガバナンス提案
ここで記載している内容は「v2.0.1」のリリースに向けた ガバナンス 提案に含まれる項目をまとめたものです。リリース内容は github から確認することができます。
このリリースには、Terra Classic(LUNC)チェーンにおけるガバナンス承認済み機能が含まれており「ガバナンス提案の最低初期デポジット」や「Cosmos SDK v0.45.13」「Tendermint v0.34.24」も含まれています。
これは、チェーンをアップグレードするためのアップグレードガバナンス提案メカニズムを利用した2回目のメジャーリリースで、ブロック高12,812,900(日本時間でおおよそ2023年5月17日 23:03)にチェーンが停止します。
この提案が可決された場合、すべてのフルノードと バリデータ は、現行のバージョンv2.0.0をインストールして実行するまで続行させることができません。
提案内容の詳細
以下は、terradバイナリの内部動作に直接影響し、そのデータのメカニズムと外部アクセスに影響を与える機能のリストです。
- V0.45.13提案(#176):Cosmos SDKをv0.45.13にアップグレード
- V3アップグレード処理(#177):ソフトウェアアップグレード手順中に必要なストア移行を処理
- 最低初期デポジット(#138) ※メインをベースブランチとして再作成:スパム対策のための最低初期デポジットパラメータを導入
以下は、Terra Classicのコードベースに関連し「リンティング(解析ツール)の改善」「ドキュメントの提供・改善」「ツール」「テスト」などを行う機能のリストです。
- テストフレームワーク実装計画(#167):将来の自動化されたテストフレームワークがどのようになるかについての戦略的なドキュメント
- build(deps)GitHubを1.0.3から1.1.2にバージョンアップ(#166):GitHub CIツール内での自動化された依存関係のバージョンアップ
- アプリフォルダのリファクタリングおよび「make lint-strict」の追加(#168):コードの保守性と可読性を向上させるためのリファクタリング
- sims.ymlをgo 1.18に更新(#174):以前間違ったgolangバージョンで実行されていたGitHub CIワークフローを更新
- 最低初期デポジット比率テストのスクリプト追加(#185):ローカルチェーンでの最低初期デポジットをテストするために使用されたヘルパースクリプト
- golangci-lint fixの更新(#191):GitHubのリンティングCIを更新
以下は、v2.0.0リリースのコミット履歴をまとめたリストです。
- Tendermint v0.34.24
- オラクルのトランザクションロジック
- cosmos SDK v0.45.13
- TM_URLをv0.34.24にバージョンアップ ※go.modファイルで対象とされているバージョンに合わせる
- リント(解析ツール)レビュー
- フィルタリングされたページネーションの追加
- gofumpt(Go言語のソースコードを自動的に整形するツール)
- 初期のコンフリクト(競合)修正
- テストフレームワーク実装計画(#167)※コアコミット
- build(deps)のバージョンアップ
- アプリフォルダのリファクタリングおよび'make lint-strict'の追加(#168)
- sims.ymlをgo 1.18に更新(#174)
- 最低初期デポジット(#138)※メインをベースブランチとして再作成
- V3アップグレード処理(#177)
- V0.45.13提案(#176)
- TerraオペレーターDockerリファクター(#172)
- 最低初期デポジット比率テスト用のスクリプトを追加(#185)
- livenessテストの問題を修正(#187)
- golangci-lintの修正を更新(#191)
- Testnetリファクター(#194)
- 最低初期デポジット比率テスト
- 変更されたCosmos SDK v0.45.13のワークフローチェック
- L2互換性テスト
- アップグレードテスト
- いくつかのバリデーターがrebel-2テストネットに参加し、メインネットアップグレードのスケジュール前に「リハーサル」チェーン停止アップグレードを実施
- テストネットのアップグレードは2023年5月5日 AM 1時に実施され、アップグレードは正常に完了
v2.0.1リリースにおける注意事項
現在推奨されているGo言語のバージョンは1.17〜1.18です。Go 1.19はまだサポートされていないため、現時点では使用しないでください。
このアップグレードは、Cosmos SDKおよびTendermintのメジャーバージョンアップグレードで、Stationはフォークされて互換性のテストが行われています。
『Proposal to Upgrade to v2.0.0』の原文はこちらTerra Classic開発チーム「L1 Task Force」の活動報告|2023年第2四半期
この記事では、LuncBurnArmy氏が公開しているTerra Classicの開発チーム「L1 Task Force」2023年第2四半期の活動報告を紹介しています。
続きを見る