※この記事は、Terra Classicの著名な開発者であるEdward Kim氏(@edk208)が2023年1月12日に公開した提案『Proposal to upgrade to v1.0.5』の内容を日本語訳した記事となります。
提案の要点
- バージョンマップのアップグレードが最重要
- 今後のLUNCに必要となる「重要なアップグレード」
v1.0.5へのアップグレードの意味
今回の内容は、Terra Classic(LUNC)チェーンの"v1.0.4"から"v1.0.5"への移行に伴う「状態を破壊しないソフトウェアアップグレードの提案」です。
「状態を破壊しない」とは、バリデータ が作成した状態に変更を加えるのではなく、 チェーンとのインターフェイスであるクライアントに変更を加えることを意味します。バリデータおよびフルノードは、できるだけ早くアップグレードするようお願いします。
v1.0.5アップグレードの詳細
現在動作中のバージョン”v1.0.4”での ハッシュ は「a6f1a39f00c2723b62f42d40d024bd1181225a8d」で、v1.0.5には以下の変更が含まれています。
変更点①:「feeutils.go」の修正
- ハッシュ「ebba0521fec4fc5655d90c0b3fdb2dbb2ec8d11f」
feutils.goの修正を追加 - ハッシュ「7fe4468fab7a767b8779e093d671a69f26b19781」
ulunaに税金をかけられるように修正
これは ノード のLCDエンドポイントにある計算の問題を修正する簡単なものです。これはブロックチェーン自体の問題ではなく、LCDが必要な ガス代 を推定しようとするときの問題です。9月上旬の調整で Terra Station ウォレットでこの問題が調整されましたが、LCD側で修正されることになります。
変更点②:「バージョンマップのアップグレード」に関するhotfix
ハッシュ「2d50ef215c802a63d4a0b36fe75c2001c0fcb5d3」
アップグレード版マップのhotfix(*1)
これは、今回のバージョンアップの中で最も重要な変更点です。これは、アプリケーションのメモリにモジュールの現在のバージョンマップを保存する"upgrade keeper"に実行される単純な修正です。
以前は「ソフトウェアアップグレードの ガバナンス の提案」や「アップグレードハンドラ」に関して、チェーン上のモジュールの現在のバージョンについての知識を持っていないため、実行されないという問題に遭遇していました。このコードではバージョンマップを初期化し、将来のアップグレードが適切なアップグレード手順を利用できるようにします。
v1.0.5へのアップグレードに成功すると、ハッシュは「7fe4468fab7a767b8779e093d671a69f26b19781」になります。
今後のために必要な重要アップグレード
今回のアップグレードは必須であると考えていますが、現在の状態を破壊するものではありません。これは、状態を破壊するようなアップグレードを推し進めるために必要となる「最初の重要なアップグレード」です。もしノードがアップグレードしなければ、次のアップグレードの繰り返しで不正なバージョンマップ(バージョン 2.x.x)が生成され、ノードの停止や通常の方法では継続できない(再同期が必要)原因になります。
今後のアップグレードの際には、すべてのバリデータとノードオペレータに、このバージョンv1.0.5を実行する必要があることを再度お知らせします。
v1.0.5アップグレードのテスト結果
- 現在、v1.0.5はColumbus-5のフルノードで並列に動作しており、エラーは発生していない
- バージョンhotfixを使用したソフトウェアガバナンスメカニズムによるテストネットでのアップグレードテストは成功
- テストネットとメインネットのv1.0.5では、LCD経由で正しくTaxが計算される
※「手数料」パラメータとして追加する既存のすべてのノードや DApps、ウォレットは影響を受けない。このアップグレード後、手数料の自動計算は正しく行われるようになる
「Terra Classic正規リポジトリ」の重要な注意事項について
現在、Terra Classicの正規リポジトリ(*2)がないことに関する議論は継続中であり、すべてのフィードバックが検討されています。これが解決するまでは「Joint L1 Task Force(L1合同タスクフォース)」のリポジトリ からリリースを受け入れるようバリデータに要請しています。
Terra Classic:正規リポジトリによる「中央集権」からの脱却|Edward Kim提案
この記事は、Terra Classicの著名な開発者であるEdward Kim氏が2023年1月6日に公開した提案『Proposal for No Canonical Repo for Terra Classic』の内容を日本語訳した記事となります。
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現在、Terra Classicの最新版を公開してい他のリポジトリは「terra-money / classic-core」「terra-rebels / classic」の2つが存在します。本提案のガバナンスに成功した場合、私たち「Joint L1 Task Force」は両リポジトリに対応するプルリクエストを提出し、Joint L1 Task Forceの進捗と同期させる予定です。
この提案を受け入れて独自のリリースを作成するかどうかは、各組織の判断に委ねられます。
コミュニティで可決された提案11243について
この提案との直接的な関係はありませんが、あるコミュニティメンバーの提案11243が可決しました。バリデータとノードに対しては「ガス料金を5倍に引き上げる」というガバナンスの勧告に基づき、ガス料金を更新する方法についてさらなる指示を行います。
LUNC(Terra Classic)の再ミント停止&ガス代引き上げ|Prop 11242・11243
※この記事は、Dfunk氏が2023年1月2日に公開した提案『[Proposal] Deprecate Seigniorage Reward Policy and Increase Gas Fees ...
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