Terra Classic(LUNC)

LUNC(Terra Luna Classic)の価格が100万分の1になった理由を解説

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LUNC(Terra Luna Classic)という時価総額ランキングTOP10に入るほどの仮想通貨の価格が大暴落をすることになり、1週間で100万分の1になってしまう事案が発生しました。この出来事は仮想通貨業界に大きな波紋を呼び、市場全体に大きな影響を与えることになりました。

この記事では、なぜLUNCの価格が大暴落をしてしまったのかをLUNCの仕組みや特徴、将来性を踏まえてわかりやすく解説しています。

あわせてLUNCの現在や今後の動き、購入できる取引所についても解説していますので、ぜひ一読下さい。

LUNC(Terra Luna Classic)とは

LUNCとは、仮想通貨の最大のデメリットであるボラティリティ(価格変動)を解決しようと韓国のソウルにある「Terraform Labs社(TFL)」が開発し、米ドルなどの価格にペッグ(連動)した ステーブルコイン を発行するプロジェクトです。

TFLが発行するステーブルコインの価格を安定させるためにLUNCが Burn(バーン)される仕組みとなっており、国境を超えた世界最大規模の ブロックチェーン ネットワークを作ることを目標に、2万を超える通貨がある中で時価総額ランキングのTOP10に入るほど世界中の投資家から注目を集めていました。

LUNCは、TFLによるプロジェクトの方向性や課題解決のための提案を決定する際の ガバナンストークン としても利用されます。

また、LUNCを多く保有しステークすることで バリデータ としてLUNCの ステーキング に参加することもできるほか、ブロックチェーンの使用手数料(ガス代)やステーキング報酬にも使われるなど、Terraチェーンのシステムの基本的なトークンとして働いています。

LUNC(Terra Luna Classic)の特徴

ここからは、LUNCの特徴についてさらに詳しく解説していきます。

LUNCは法定通貨と価格が連動するステーブルコインを提供しており、透明性が高いのはもちろん、早くてコストが低い決済を目指し、実用性を高めることを目的として活動しています。

プロジェクトとしての特徴についてより深く理解しておきましょう。

LUNCの特徴は以下の通りです。

それぞれ解説していきますので、目を通してみて下さい。

米ドルに連動するステーブルコインを発行

Terraチェーン プロトコル は、ネットワーク上で多数のアルゴリズムによって複数のステーブルコインを発行しているのが大きな特徴です。

TFLが発行するステーブルコインには、米ドルに ペグ するUST(TerraUSD)を始め、韓国ウォンにペッグするKRT(TerraKRW)、モンゴルトゥグルグにペッグするMNT(TerraMNT)などがあります。

UST(TerraUSD)は「無担保型(アルゴリズム型)」に分類されるステーブルコインで、テザー(USDT)などの「法定通貨担保型」とは違い、担保を必要としない代わりに、市場の需給に応じて供給量をプログラムで調整することにより価格を一定に保ちます。

「無担保型(アルゴリズム型)」のステーブルコインは、価格が目標価格を上回っている場合、供給量を増やして1枚あたりの価値を低下させ、目標価格を下回っている場合には、反対にバーン(焼却)を行い供給量を減らして価格を上昇させます。

このように、中央銀行がインフレやデフレを抑制するために通貨発行量を調節する仕組みと同様で、供給量の調整することよって1枚あたりの価値をコントロールすることによって価格を保つ働きをします。

UST(TerraUSD)は、「Terra Station」というプラットフォームによってユーザーが発行・バーンを行う機能を利用できるようにし、インセンティブを与えてユーザーに取引を促すことで供給量を調整しています。

Terraチェーンはグローバルな決済システムを目指すプロトコル

Terraチェーンは健全なグローバル決済システムを目指すプロトコルで、透明性が高く早くてコストが低い決済を人提供することを目指しています。

「仮想通貨の不安定な価格変動の抑制」と「ユーザビリティの向上」にフォーカスしており、ステーブルコインの発行とステーブルコインを使用したユーザビリティの高いサービス提供を中心とします。

また、LUNCのプロジェクトは「人々を不透明な手数料から解放する」というテーマを掲げており、クレジットカードの手数料など、利用者が思っている以上に支払っているコスト削減を可能性があると世界中の投資家から注目を集めました。

ステーキング(預け入れ)ができるDeFiプロトコルの実装

LUNCでは、ステーキング(預け入れ)できるDeFiプロトコルが開発されている点も大きな特徴といえるでしょう。

Terraでは「Terra Station」というプラットフォームを利用することができ、ステーキングを行うことができます。

ステーキングしておくだけで報酬を得られることから人気を集めるサービスの一つとなっています。

LUNC(Terra Luna Classic)が大暴落した理由

LUNCは上場して以来、着実に価格を上げていき、最高値は2022年4月につけた14,000円台を記録し時価総額ランキングでTOP10入りするほどにまで急成長しました。

しかし 、翌月の5月にUSTCとLUNCの機能が崩壊し、わずか1週間で100万分の1となる0.01円台まで暴落しました。

画像:TradingView 日足チャート

この事件を引き金に「LUNCショック」とも言われるほど仮想通貨市場に影響を及ぼすこととなり、全体的に大きく下落してしまいました。

では、なぜLUNCはここまでの暴落を引き起こしてしまったのでしょうか?

ここから悪夢とも言えるほど大暴落をしてしまった理由・要因を解説していきます。

UST(現USTC)のドル連動崩れ

大暴落してしまった一番の要因は、安定しておくべきステーブルコイン「UST(現USTC)」のディペグ(ドル連動外れ)です。

そのきっかけは、複数の大口投資家による意図的な攻撃によるもので、取引所でレバレッジをかけて大量のUSTを売却しました。

そうなると、価格に大きな影響が出ることになり、当然それはディペグを誘発してしまいます。

そこで TFL側は価格維持のために、保有していたビットコイン(BTC)を大量に売却し、USTの買い支えを進めました。

ですが、ビットコイン(BTC)の大量売却によってさらに市場全体に混乱を招き、追い打ちをかけるように、パニックに陥った個人投資家たちが当時のステーキングサービスであった「Anchor Protocol」に預け入れていたUSTを一斉に引き出し、売却していきました。

LUNA(現LUNC)を大量発行してインフレ発生

Terraチェーンプロジェクトではアルゴリズム型ステーブルコインの仕組みであったため、USTが売られると価格維持のためにLUNAが発行されます。

前述した大量のUST売りに対し、必然的に大量のLUNAを発行することとなり、今度はLUNAでインフレが起きて価格が下落していきました。

この下落に懸念を抱いた投資家たちがさらにLUNAを売り続けたことよって、連鎖的にLUNAも大暴落してしまいました。

結果的にLUNCの価格は99.9 %下落、USTはステーブルコインであるにもかかわらず96 %下落となり、この一連の暴落で日本円にして総額6兆円以上が消失しました。

LUNC(Terra Luna Classic)今後の動き・将来性

TFLはこの事件により、ステーブルコイン無しの新しいブロックチェーンとして再度復興するべく、「Terra 2.0」 として今後も開発が進められることになりました。

このことにより、Terra に関する名称が以下のように変更されました。

  • Terra 2.0で発行される仮想通貨 → LUNA
  • 従来のTerraで発行される仮想通貨 → LUNC(Terra Luna Classic)
  • 従来のTerraで発行されるステーブルコイン → USTC(Terra Classic USD)

Terra 2.0の発足により新たに発行される仮想通貨LUNAは、5月27日11:59 時点でウォレット内にLUNCを保有していた投資家に エアドロップ されました。

このエアドロップには世界最大級の仮想通貨取引所であるBinanceも対応し話題を呼びました。

バーンへの期待が高まりLUNC急上昇

現在(執筆:2022年 7月時点)、アルゴリズム型ステーブルコインUSTCのディペグと共に価格が99 %以上暴落した LUNCの価格が大幅に回復し、Twitterでトレンド入りするなど仮想通貨業界で注目を集めています。

その要因として最も大きいのが「LUNC・USTCのバーン(焼却)」です。

暴落前の時点で3億4000万枚ほどだったLUNCは、ディペグ後に大量に発行したことにより7兆枚にまで増えたことによりLUNCの価格が暴落しました。

その上で、仮想通貨業界でLUNCをバーンするための動きが活発になってきています。

その証拠として、LUNCやUSTCのバーン枚数を確認できる「Luna Burner」によると、2022年7月21日時点で12億枚を超える LUNCがバーンされています。

画像:Luna Burner

さらに、Twitter上でLUNCの復活を願うコミュニティが急増してきている背景もあり、暴落後は0.00004ドル付近で推移していた価格は3日間で約4倍の0.00017ドルまで回復しました。

画像:TradingView 1時間足チャート

今後もバーンをし続けていくと見られ、さらに今後注目を集めていきそうです。

現在のLUNCの価格は下記をご覧ください。

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LUNC(Terra Luna Classic)を購入できる取引所

残念ながら、仮想通貨において後進国である日本の取引所で購入することはできません。

LUNCを購入するためには海外の仮想通貨取引所を利用する必要があり、取り扱っている海外取引所はいくつかあります。

ここからはその中でも「安心できる」という点でおすすめできる取引所を紹介していきます。

仮想通貨を触る上で必須とも言える取引所なので、まだ海外取引所の口座開設が済んでいない方はこの機会に開設しておくといいでしょう。

Bybit(バイビット)

慣れていない人にも使いやすいサイトと話題で、初心者にも人気の取引所です。

取扱銘柄数が60種類ほどですが、シンプルな画面でどこに何があるかがわかりやすく直感的に使うことができます。

また、カスタマーサポートが日本語に対応しているので安心して取引することが可能です。

サイト表示も全て日本語に対応しているため、操作や取引をスムーズに行うことができます。

Bybit公式サイト

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日本国内の取引所ではLUNCを取り扱っていないため購入することができず、購入する際には海外の取引所を利用する必要があります。この記事ではLUNCを購入できるおすすめの海外取引所をピックアップして紹介していきます。

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まとめ

LUNCは日常的な決済など一般消費者に仮想通貨を普及させる手段として、安定した世界最大規模のネットワークを目指しているステーブルコインプロジェクトです。

従来の国際送金と比較して手数料が安く、また手続きも迅速ですので、新しい送金手段として期待されていました。

ですが突如、一部の大口投資家による大量の売却からディペッグが発生し、価格が100万分の1まで大暴落してしまいました。

当時のTerraチェーンは現在「Terra Classicチェーン」として再始動しており、LUNCのバーンを進めていることから一部のコアなファンの間では「一攫千金が狙える可能性がある」として注目されています。

以前のような価格まで戻る可能性は極めて低いと思いますが、今後の動きが楽しみな銘柄です。

Bybit公式サイト

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