この事件を引き金に「LUNCショック」とも言われるほど仮想通貨市場に影響を及ぼすこととなり、全体的に大きく下落してしまいました。
では、なぜLUNCはここまでの暴落を引き起こしてしまったのでしょうか?
ここから悪夢とも言えるほど大暴落をしてしまった理由・要因を解説していきます。
大暴落してしまった一番の要因は、安定しておくべきステーブルコイン「UST(現USTC)」のディペグ(ドル連動外れ)です。
そのきっかけは、複数の大口投資家による意図的な攻撃によるもので、取引所でレバレッジをかけて大量のUSTを売却しました。
そうなると、価格に大きな影響が出ることになり、当然それはディペグを誘発してしまいます。
そこで TFL側は価格維持のために、保有していたビットコイン(BTC)を大量に売却し、USTの買い支えを進めました。
ですが、ビットコイン(BTC)の大量売却によってさらに市場全体に混乱を招き、追い打ちをかけるように、パニックに陥った個人投資家たちが当時のステーキングサービスであった「Anchor Protocol」に預け入れていたUSTを一斉に引き出し、売却していきました。
Terraチェーンプロジェクトではアルゴリズム型ステーブルコインの仕組みであったため、USTが売られると価格維持のためにLUNAが発行されます。
前述した大量のUST売りに対し、必然的に大量のLUNAを発行することとなり、今度はLUNAでインフレが起きて価格が下落していきました。
この下落に懸念を抱いた投資家たちがさらにLUNAを売り続けたことよって、連鎖的にLUNAも大暴落してしまいました。
結果的にLUNCの価格は99.9 %下落、USTはステーブルコインであるにもかかわらず96 %下落となり、この一連の暴落で日本円にして総額6兆円以上が消失しました。
TFLはこの事件により、ステーブルコイン無しの新しいブロックチェーンとして再度復興するべく、「Terra 2.0」 として今後も開発が進められることになりました。
このことにより、Terra に関する名称が以下のように変更されました。
Terra 2.0の発足により新たに発行される仮想通貨LUNAは、5月27日11:59 時点でウォレット内にLUNCを保有していた投資家に エアドロップ されました。
このエアドロップには世界最大級の仮想通貨取引所であるBinanceも対応し話題を呼びました。
現在(執筆:2022年 7月時点)、アルゴリズム型ステーブルコインUSTCのディペグと共に価格が99 %以上暴落した LUNCの価格が大幅に回復し、Twitterでトレンド入りするなど仮想通貨業界で注目を集めています。
その要因として最も大きいのが「LUNC・USTCのバーン(焼却)」です。
暴落前の時点で3億4000万枚ほどだったLUNCは、ディペグ後に大量に発行したことにより7兆枚にまで増えたことによりLUNCの価格が暴落しました。
その上で、仮想通貨業界でLUNCをバーンするための動きが活発になってきています。
その証拠として、LUNCやUSTCのバーン枚数を確認できる「Luna Burner」によると、2022年7月21日時点で12億枚を超える LUNCがバーンされています。
さらに、Twitter上でLUNCの復活を願うコミュニティが急増してきている背景もあり、暴落後は0.00004ドル付近で推移していた価格は3日間で約4倍の0.00017ドルまで回復しました。
今後もバーンをし続けていくと見られ、さらに今後注目を集めていきそうです。
現在のLUNCの価格は下記をご覧ください。
この記事では、2023年のLUNC(Terra Classic)の現在までの動きと今後を月別で詳細を紹介しています。2022年5月の大暴落から復活を目指すTerra Classicの動きをすべて確認することができます。
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残念ながら、仮想通貨において後進国である日本の取引所で購入することはできません。
LUNCを購入するためには海外の仮想通貨取引所を利用する必要があり、取り扱っている海外取引所はいくつかあります。
ここからはその中でも「安心できる」という点でおすすめできる取引所を紹介していきます。
仮想通貨を触る上で必須とも言える取引所なので、まだ海外取引所の口座開設が済んでいない方はこの機会に開設しておくといいでしょう。
慣れていない人にも使いやすいサイトと話題で、初心者にも人気の取引所です。
取扱銘柄数が60種類ほどですが、シンプルな画面でどこに何があるかがわかりやすく直感的に使うことができます。
また、カスタマーサポートが日本語に対応しているので安心して取引することが可能です。
サイト表示も全て日本語に対応しているため、操作や取引をスムーズに行うことができます。
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日本国内の取引所ではLUNCを取り扱っていないため購入することができず、購入する際には海外の取引所を利用する必要があります。この記事ではLUNCを購入できるおすすめの海外取引所をピックアップして紹介していきます。
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LUNCは日常的な決済など一般消費者に仮想通貨を普及させる手段として、安定した世界最大規模のネットワークを目指しているステーブルコインプロジェクトです。
従来の国際送金と比較して手数料が安く、また手続きも迅速ですので、新しい送金手段として期待されていました。
ですが突如、一部の大口投資家による大量の売却からディペッグが発生し、価格が100万分の1まで大暴落してしまいました。
当時のTerraチェーンは現在「Terra Classicチェーン」として再始動しており、LUNCのバーンを進めていることから一部のコアなファンの間では「一攫千金が狙える可能性がある」として注目されています。
以前のような価格まで戻る可能性は極めて低いと思いますが、今後の動きが楽しみな銘柄です。